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南 の 島 の 楽 園 を 救 え 。 

マーシャル諸島経済

 マーシャル諸島のマジュロ環礁へ降り立ち、一見すると、経済状況が悪いという感じはしません。むしろ、アメリカっぽいものがたくさんあったり、海産物などの食糧はたくさんあって、ある程度裕福なのではないかと感じます。
 しかし、実情はそのとおりではないようです。
 マーシャル諸島では、通貨は米ドルで、貨幣経済と物々交換などを含めた伝統的な自給経済が混在しています。国内の生産性は高くありません。
 アメリカ文化が幅を利かせている同国では、外国製品が多く流通していて、生活必需品の多くを輸入に依存しています。貿易収支は、恒常的に、しかも大幅に(90〜99年平均-5311万ドル;Bank of Hawaii資料)赤字となっています。
経済状況改善を困難にしているのは、小さな市場の規模と孤立した地理条件もありますが、それとは別に、同国内の資源自体が限られていることもあります。
 マーシャル諸島は、1990年まではアメリカの国連信託統治領でしたが、1986年に発効した自由連合協定により、アメリカとの関係は自由連合国となり、同年独立を果たしました。
 この協定による援助は歳入の60%にものぼっています。2001年10月に、援助の打ち切り、または削減が予定されているため、民間セクターの育成など、自立経済の確立を目指した経済構造改革が急がれています。
現在、この協定継続を目的とした政府間再交渉が続けられています。アメリカはマーシャル諸島をTMD(戦域ミサイル防衛)の拠点とみなしていて、今年7月15日に行われたミサイル実験でも、クワジェレン環礁から迎撃ミサイルを打ち上げ、実験に成功しています。
協定の継続問題に関しては、今後も米軍基地の維持のために協定は継続されるが、援助額の減少はあるだろうというのが現在の大筋の見方です。
 しかし、協定がどう形を変えようとも、マーシャル諸島の自立経済の確立は早急に達成されなければなりません。同国の輸出額は770万ドル(1999年)であるのに対し、輸入額は6890万ドル(99年)と格差が大きく出ていることからも、国内産業基盤が充分でないことがわかります。そして、この格差を埋めているのは、国家予算の実に6割以上を占めるアメリカからの経済援助なのです。 
国内の生産性の低さから1人あたりの実質GDPはUS$1,194(2000年;Bank of Hawaii発表)で年々減少しています。
 主要な産業として位置付けられているコプラ産業も、コプラの値が急落し、困窮しているといいます。このため、経済発展策として、水産加工業、観光業発展のための基盤整理や強化に現在取り組んでいる状況です。
他国からの影響に翻弄されることなく、マーシャル諸島国民が、自分たちの将来を自らの意志で決定するためにも、自立経済の確立は急務となっています。