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「タイガは、"北方林"の一形態」

東南アジアや南米の森林が熱帯林や熱帯雨林(Tropical forests/Tropical rain forests)と呼ばれるのに対し、北欧や北米そしてロシアなど、温・寒帯地域の森林は"北方林"(Boreal forests)と呼ばれます。北方林と呼ばれる森林の共通している特徴は、寒冷な気候に適応した針葉樹(カラマツ、アカマツ、エゾマツ、トドマツ、チョウセンゴヨウなど)が主体となっていることです。

この "北方林"という言葉は、ほとんどの人にとってまだ聞きなれない言葉であるかもしれませんが、これから徐々に新聞やテレビで目にするようになるかもしれない言葉です。というのも、これまでは一般に「森林破壊の問題、イコール熱帯林の破壊」と考えられてきましたが、近年では熱帯雨林の破壊だけでなく、北方林の破壊も深刻であることが明らかになり始めたからです。
では、北方林の破壊が進むことがなぜ問題なのでしょうか?その理由としては次のようなことが言われています。
1.北方林は、水や大気を浄化する働き、気候を安定させる働きなどを持っており、非常に広い範囲に渡って安全な環境を作り出し、維持している(たとえば、日本の気候風土にとってロシアのタイガの営みから受けている恩恵、影響は、ともにかなり大きい)
2.北方林には、森で獣を狩り、川でサケやマスを獲って暮らす様々な少数民族の定住している場所がある。アマゾンやボルネオのジャングルの場合同様、北方林においても森林の破壊によって少数民族の暮らしや文化が壊滅的な打撃を受けることがある
3.北方林は、様々な動植物から成る生態系の基盤となっている(生息する生物種の数は熱帯雨林より少ないが、北方林の生態系は熱帯雨林の生態系とは異なる独特の繁栄を見せている)
4.永久凍土の上に生育している北方林の破壊は、地球温暖化の進行につながる。
(永久凍土は、強力な温室効果ガスとして働くメタンガスを閉じ込めているため、永久凍土上の森林が破壊されると直射日光が永久凍土を溶かし、大気中に大量のメタンガスが放出される。メタンガスは同量の二酸化炭素の20倍の温室効果をもつといわれる)

以上、タイガは「熱帯雨林と並んで重要な"北方林"の、一形態である」と考えてください。これもタイガの立派さです。

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