旧ソ連、ロシアで最も東側の地域。北極海のほか、日本海やオホーツク海、ベーリング海、太平洋に面しています。気候の厳しさと自然の豊かさがこの地方の大きな特徴ですが、各地には数千年前からトナカイの遊牧や、漁労、狩りや採取を行って暮らしているツングース系の少数民族の人々がいます。
十六世紀半ば、ロシア人が進出してきて以来、この地方は“天然資源の宝庫” として知られており、エネルギー資源や鉱物資源、金やダイヤモンド、森林資源、毛皮獣まで、“ない資源はない” と言われてきました。とくに二十世紀に入ってから、資源開発の拠点となる都市が数多く築かれ、ウラジオストクやハバロフスクなどの大都市はソ連体制下で独自の発展を遂げていきました。東西冷戦時代は、アメリカに対する最前線として各地に軍需工場を中心とする都市が築かれ、外国人はおろか旧ソ連の他地域の人々にとっても立ち入りが厳しく規制される地域となっていましたが、1990年代のソ連崩壊以降は外国人も訪れることが出来るようになりました。
極東ロシア最大の都市は沿海地方のウラジオストク市(人口六十五万人)。経済の特徴は丸太の輸出や水産品の輸出(とくに対日輸出)などに著しく依存していることです。ソ連時代、軍需産業以外にはほとんど製造業が育っていなかったため、ロシアの中でも最も経済発展の遅れた地域となっている上、資源開発や輸出、輸送インフラなどの利権は事実上、一部の地方有力者に独占される形となっています。
極東ロシアの都市部に住む人々の平均的月収は米ドル換算で百ドルから二百ドル程度。しかし物価はそれほど安くない上、理不尽とも言える税制・税率のため、法人も個人も納税に関しては逃れるのに必死です。
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