ケニア円借款案件(ソンドゥ・ミリウ水力発電事業)
外務大臣への要望書(2001.6.11.)

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2001611

外務大臣 田中 眞紀子 殿

緊急:日本政府によるケニア、ソンドゥ・ミリウ水力発電事業見直しをめぐり

地元活動家が危機的状況に


貴職におかれましては益々ご活躍のこととお慶び申し上げます。

田中外相にはケニア、ソンドゥ・ミリウ水力発電事業における社会・環境、人権問題に深いご関心をお寄せいただき、ありがとうございます。田中外相から本事業のみならず、ODA事業全般における見直しを行うとの力強いご発言をいただき、今後、本事業に関する問題の改善が進むものと期待致しております。本当にありがとうございました。

ご承知のように日本での国会での質疑を受けて、ケニアでは連日のように本事業への日本からの融資の見直しが紙面をにぎわせており、プロジェクト推進を強く願っているモイ大統領、地元出身代議士、ケニア政府さらに青木大使による地元NGOへの圧力が大変強くなっております。61日の記者会見で青木大使は「NGOが根拠もなくあまりに騒ぎ立てたために事業への融資が止まってしまった」と発言し、68日に帰国したモイ大統領は「NGOが事業に問題があるということを世界中で触れ回った」と事業の問題点を指摘したNGOを強く批判しています。

こうした動きを受けてNGO66日に記者会見を開き「生命の危険を感じている」と訴えています(67日付Nation)。ケニアでは本事業の問題を指摘する地元住民、NGOに対してこれまでも20002月に住民集会が妨害され、200012月には活動家が銃撃、逮捕され、拷問を受けています。また、20011月の住民集会でも数人が暴行を受け、20014月には活動家の車が追突事故の危機にあっています。

日本政府による本事業の見直しによって地元住民、NGOがトラブルに巻き込まれることのないよう、日本政府からできる限りのご対応をいただけますよう宜しくお願い致します。ご多忙中とは存じますが、ぜひ宜しくお願い致します。

敬具

                        地球の友ジャパン 松本郁子

                        〒171-0031東京都豊島区目白3−17−24−2F

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