経済産業省 日本貿易保険(NEXI)
環境ガイドライン
のパブリック・コメントを開始!(1.30.2002)

 国際協力銀行と並んで、日本企業の海外進出を支援してきた政府系機関、日本貿易保険が4月1日から新しい環境ガイドラインを発行します。それに先立って、 1月30日にパブリックコンサルテーションが行なわれ、新しいガイドライン案が パブリックコメントに付されています。(期間は、2月28日まで。)新しいガイドラインは以下のホームペー ジでご覧になれます。

  新しいガイドライン ⇒⇒ https://nexi.go.jp/topic01.html

 日本貿易保険の新しい環境ガイドラインは、カテゴリー分類後に情報を公開するなど、2000年4月に策定された環境ガイドラインよりも進んだ面が見られはするものの、環境アセスメントの策定さえも義務付けが行なわれていない、ひどい内 容です。また、事業において十分な環境配慮が行なわれているかどうかを確認するための 「環境配慮確認票」はすべて輸出者等によって記入されることになっており、これでは日本貿易保険自身が事業者の情報をどのように審査するのかが大きな問題です。

 日本貿易保険が国際協力銀行に比べて、非常に低いガイドラインを策定することになると、国際協力銀行の融資を受けないで貿易保険を付した民間融資のみで、 環境への大きな影響が懸念される事業が進められることにも繋がります。

 国内で環境のダブルスタンダードを引き起こさないためにも、日本貿易保険は最低限、国際協力銀行と同等の環境ガイドラインを採用する必要があります。皆さんからも厳しいコメントをお送りください。ぜひよろしくおねがいします。

 ⇒⇒ FoE Japanから提出したコメント(2月17日付)はこちらでご覧になれます。

 国際協力銀行や経済産業省の貿易保険といった民間企業の海外進出を支援する輸出信用機関が、近年急速に環境配慮ガイドラインの改定を始めているのは、99年のG8ケルンサミットでの共同宣言に基づくものです。共同宣言ではこれらの輸出信用機関が、2001年までに世界共通の環境ガイドラインを策定することを求めています。

 この宣言を受けて現在、経済協力開発機構(OECD)の輸出信用部会で共通の環境ガイドラインのもととなる「コモンアプローチ」の策定が進められています。この「コモンアプローチ」の最終版は今年5月のOECDの閣僚会議で承認される予定ですが、各国はこれに合わせて環境ガイドラインの改訂を進めているというわけです。
 これまでの動きは、こちらをご覧ください。
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