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マングローブ再生プロジェクト一年目活動報告
 

2009年度に本格的に始まったプロジェクトの活動地の様子や活動進捗状況をご報告します。

【活動地】    
インドネシア 中部ジャワ州 スマラン市 トゥグレジョ地区

広さ:約545ヘクタール(内67%が養殖場)
人口: 約6800人
環境:過去5年間で3.7cmもの海面が上昇しており、沖の小島や海岸線は侵食により毎年失われています。また浸水により養殖場のえびや魚は塩害の被害を受けています。
2008年にFoE Japanの実施した生態系調査によると、現状で21種類のマングローブが生息しており、伐採や侵食のリスクを避けることができればマングローブの生息に適した環境条件は整っています。


沿岸コミュニティの洪水


 塩害や汚水で弱った養殖エビ

 

2009年
【6月〜7月】住民主体の促進
これまで地方政府からマングローブの苗を配られても、適当な場所に植林し、後になって邪魔になり伐採してしまうこともよくありました。今回からは、漁師や住民自身で十分な話し合いの場を持ち、植林地の選定を行い、初めて活動計画も策定しました。

 


沿岸コミュニティの洪水


沿岸コミュニティの洪水

 
8月-9月】苗床設置
これまでマングローブの苗は、別の場所から買ってきていましたが、住民たちは今年から苗床を設置してマングローブの定着率を高めるために苗木がある程度成長するまで育ててみることにしました。数カ所での試験苗床の結果、川沿いのすでに大きく成長したマングローブ林の下に設置した苗床が最も成長率が高いことがわかりました。


河川敷の苗床では成長が早い



養殖場の中でも苗床実験

 

 【11月】マングローブ保全ワークショップの開催
スマラン市沿岸部全域の保全を目指し、マングローブや沿岸の環境保全に関係する様々な関係機関が集まりました。これまで無計画に行われたり、関係機関同士で妨害しあうようなマングローブ植林の失敗を反省し、共有のビジョンや協力体制の必要性が確認されました。


様々なステークホルダーが参加


ニーズや問題を整理

 
12月】植林地の整備
海岸線に植林したマングローブの苗は高潮や浸食によって流されやすくなります。植林前に海岸線に古タイヤの防波堤を設置しました。これによって、海面上昇で失われてしまっていた数カ所の養殖場もまた使えるようになりました。
古タイヤの堤防は波力により2〜3年で壊れてしまうコンクリートの堤防に比べ、耐久性に優れ、また環境影響も少なくなります。また、マングローブが生長すればタイヤは撤去できます。

 


古タイヤの運搬


侵食を防ぐ古タイヤの設置

 
1月】マングローブ植林の開始
苗床ですくすくと育った苗木達の植林がいよいよ始まりました。これまでに、2009年度は沖の離れ小島、海岸線や養殖場の周りに合計50,000本のマングローブを植林しました。


養殖場の周りにも植林


沖の離れ小島


植林する住民


流されないように竹に守られた苗木

1月】マングローブの森再生フォーラム設立に向けて
11月に引き続き、関係機関が参加したワークショップでは、持続可能なマングローブ再生・保全のための協働フォーラムの設立が約束されました。今後、どのような協働体制、活動が必要になるか具体的な話し合いが始まります。


将来の沿岸保全の体制を議論

 


議論に参加するコミュニティ代表

 

 

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