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国会審議―参議院 決算委員会

<異議申立機関の独立性確保について>

第154回国会 参議院 決算委員会 第3号 2002.08.29(木)

質問者 谷博之 参議院議員
回答者 尾辻秀久 財務副大臣
      神信一 国際協力銀行副総裁

◆谷委員
 それから次に、JBICの関係、そして特にフィリピンのサンロケ・ダムの事業の問題についてお伺いをしたいと思っております。
 御案内のとおり、国際協力銀行、JBICが今異議申立機関の独立性確保のためのそういう必要性についての、現在、JBICの新しい環境ガイドライン、これを作るための今検討をいたしておりますけれども、その点について若干お伺いしたいと思っております。
 時間がありませんから前段の話は全部省きまして、要はこの異議申立機関のその設置について、これを検討していく中で私どもは限りなく公平性とそして合理性、そして効率性というものをきちっと踏まえながらこのガイドラインというものを作っていくべきではないかというふうに考えておりまして、具体的に申し上げますと、世界銀行などのいわゆる国際機関の異議申立機関のレベル、こういうところまでその内容を高めていただきたいというふうなことを考えております。
 そして、このコンサルテーションが既に続けられておりまして、あしたのその会議に実はNGOの団体が「国際協力銀行(JBIC)環境社会配慮ガイドラインの不遵守に基づく異議申立制度に関するNGO提言」というものを実は作りまして、あしたこれをその会議に提出をすることになっています。これは参考までに大臣、是非ひとつ見ていただきたいと思います。今お手元にお渡しします。(資料を手渡す)
 これは是非ひとつ大臣、目を通していただきたいと思っておりますが、要はここで、この提言で触れられていることの一番の骨子、エキスは、いわゆるそのJBICがいろんな事業に対して援助をしていく、そういうふうな決定権と、それを決定する際にあくまで第三者の機関のそういう検討をきちっとしてもらいたいということなんです。つまり、言葉悪く言えば、身内が全部その内容を検討して、身内が決定して、それを融資するという、こういう形ではなくて、少なくともその融資なり援助に当たっては、それをチェックするところの第三者の機関というものをやっぱりきちっと作ってほしいというのがこの提言の基本なんですよ。
 そういうことについて、先ほど申し上げましたように、世界銀行とかそういうふうな機関の今行っているそのレベルまでその内容を高めていただきたいというふうに我々は考えておりまして、この点についての考え方をお聞かせいただきたいと思います。

◆尾辻副大臣 
 ただいま御指摘になりました異議申立制度につきましては、国際協力銀行が本年六月より学識経験者、NGOや産業界等の関係者から意見を聞きながら、具体的な仕組みについて検討を行っているところと承知をいたしております。今お話しのとおりでございます。
 そこで、財務省としてということになりますと、こうした皆さん方の御意見を踏まえて、この異議申立制度が世界銀行のような、今お話しになりました正に世界銀行のような国際機関と同水準の公平性、透明性、説明責任を確保したものになることが重要と認識いたしておりまして、国際協力銀行がその方向で実施するよう注目して見てまいりたい、こういうふうに考えておるところでございます。

◆神信参考人 
 新環境ガイドラインに係ります異議申立ての手続につきましては、今年の六月からパブリック・コンサルテーション・フォーラムというものを開催いたしまして、有識者、それからNGO、それから民間の企業、関係省庁といったところから幅広い意見をいただきながら鋭意検討を進めているところでございます。
 このフォーラムを通じまして、国際機関あるいは他国の政府機関の例を十分に参照しながら、幅広い議論を積み重ねた上で質の高い仕組みを構築していきたいと、そう考えております。

◆谷委員 
 あした、そのパブリックコンサルテーションが開かれて、この内容についてはそこでまた御議論をされると思いますが、特に、今朝のNHKのテレビでも報道されておりましたが、外務省もこのODA予算については更に増額をしたいということで、一四%ですか、全体として要求をしていくというようなことをテレビで報道しておりました。
 その中で、特にアジア向けといいますか、そういうところでの事業について積極的に取り組むということなんですが、その条件の一つに、相手国の環境問題とか、そこにいる相手国の住民、国民の人たちのそういうふうな生活なり環境なりにどういう影響を与えるかということ、非常にこれを重視していきたいというようなことを言っておりまして、そういう点では、この会議で議論されていることというのは非常に私は大きな意味があり、また大きく言えば世界的にも注目をされているということだと思うんです。
 したがって、いろいろ立場が違いますと、どの程度のガイドラインになるかということを心配する向きもありますので、私は、やっぱり日本の、特に海外における日本の援助というものをより透明性を持ってより効率的にやっていくためには、このガイドラインというのは非常に重要な意味があるというふうに思っておりまして、そういう点で是非この提言を十分ひとつ参考に取り組んでいただきたいと、このように考えております。  

 




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