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「サンロケダム開業式へ出席することになっていた『作られた大衆』 」 (2003.05.29)
2003年5月29日


サンロケダム開業式へ出席することになっていた

「作られた大衆」


  サンロケダムに対する「住民の支持」を示そうと、フィリピン政府は(ベンゲット州)イトゴン町やパンガシナン州の地方自治体に、交通費・食事の賄い付きで、イトゴン町、サン・マニュエル町、サン・ニコラス町の各村から少なくとも住民250人を招来するよう指示を出していた。

「これは、フィリピン政府とダム建設事業者の窮余の策だ。今回の指示は、このダム事業への住民の支持がないことを明らかに示しており、盛大にとりおこなわれる開業式の大衆性を惑わすために出されたものだ。」とコルディリェラ民族連合の代表ジョアン・カーリングは述べた。

カーリングは、大統領が同事業の開業式を行なうということは、影響を受ける地域社会の要望に取り組んでこなかったフィリピン政府の明らかな言行不一致を示すものだとする。また、同事業がフィリピン国民や環境を犠牲にし、(皮肉にも)このダムの運転で恩恵を受ける外国の投資家に貢献し続けることも明らかだとしている。

コルディリェラ民族連合、アグノ川の自由な流れを取り戻す農民運動、シャリピリップ・サンタナイ先住民族運動、そして、イトゴン町バランガイ間連合は、サンロケパワー社とフィリピン電力公社が、被影響住民との間に未解決の問題が残っているにもかかわらず、2003年5月1日にダムの運転を始めてしまったことを彼らの住民に対する背信行為だと受け止めている。

被影響住民らは、何度も話し合いを通じて、補償や生活再建計画に対する彼らの要望について問題を掲げてきた。(しかし、)サンロケパワー社とフィリピン電力公社、そして、フィリピン政府は、その問題の解決を図ることはなく、被影響住民の指摘する正当な懸念には耳を貸さないままだ。

開業式の約1週間前、イトゴン町では、日本の国際協力銀行が17の条件について遵守されているか、イトゴン町評議員サイドの意見を聞くため、評議員の数人を一人ずつ招待した。イトゴン町評議員は、(ダム事業の承認を撤回した)彼らの決議やダムの開業中止の要求を実証して示した。

「人々は、ダムの開業が、影響を受けるイトゴン町やパンガシナン州の何千人もの人々だけでなく、フィリピン国民にも一層大きい損害をもたらすことになると考えている。アロヨ大統領は、影響を受ける住民らの権利を尊重したり、また、国の財政負担を軽くするよりも、より多くの海外投資を引きつけるために外国の投資家の利益確保を優先する彼女の本性をより一層露わにした。」とジョアンは言う。

イトゴン町の先住民族やパンガシナン州の人々は、このダム事業の電力購買契約を破棄すること、被影響住民の要望や集団権の問題に誠実に取り組むこと、ダム建設によって経済的な損害を被ったすべての人々に持続的な生計手段を提供することを、フィリピン政府に迫っている。

「私たちは、土地、生活、そして資源に対して私たちが持っている権利を主張し続けていく。私たちは、この破壊的で非人道的な、また、海外の資本家や彼らと地元で結託している者らにのみ収益をもたらすこのダム事業によって引き起こされたあらゆる損害に対し、社会正義を達成することを固く決意している。」最後にカーリングはそう述べた。

コルディリェラ民族連合(CPA)



 プレスリリース (2003.05.02)
 「サンロケダム 商業運転を開始」

 https://FoEJapan.org/aid/jbic02/sr/press/20030502.html

 プレスリリース (2003.05.22)
 「サンロケダム 止まないダム反対の声」

 https://FoEJapan.org/aid/jbic02/sr/press/20030522.html

 現地NGOからの声明文 (2003.05.26)
 「サンロケ多目的ダム事業の開業には反対!ダム開業式の中止を!」

 https://FoEJapan.org/aid/jbic02/sr/statement/20030526.html
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