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自然保護区長さん/レンジャーさんからのレポート

アムールヒョウの住むロシア、ケドロバヤ・パジ自然保護区の保護区長イリーナさんから日本のみなさんへ、
最初のおたよりです


2008年4月、ケドロバヤ・パジ自然保護区に火事の炎が迫り、徹夜の消火作業を
終えてひと息つく保護区長のイリーナさん(右手前)と保護区レンジャーたち

 


はじめまして 日本のみなさん!

● ロシアの自然保護区「ザポヴェドニク」
ロシアの国立自然保護区は、ロシア語で「ザポヴェドニク」とよばれます。ザポヴェドニク/国立自然保護区は、いわば自然のための安全地帯です。そこで職員やレンジャーとして働く私たちは、保護区の自然や景観とそこに生きる動植物たちを守ることが仕事です。

● タイガの森で自然に親しみ、自然保護区に勤務
私自身は、6歳くらいのときにはもう「大人になったら生物学者になるの」と言っていたそうです。祖父と父の影響だと思います。祖父と父は、小さな私をタイガ林へつれて行ってくれて、草木や生き物に目を向けて尊ぶことを学ばせてくれました。

そしてロストフ・ナ・ドヌー(訳者注、ロシアの街の名)の大学で生物学を専攻した私は、ロシアでも特に自然の豊かな極東地域へ移り住んで、ハンカ自然保護区やウスリー自然保護区といった自然保護区への勤務を経て、いまケドロバヤ・パジ自然保護区で区長として働いています。

ハンカ自然保護区では湖(ハンカ湖)にたくさんの鳥類がやってきました。ウスリー自然保護区では神秘的なタイガ林の暗闇からアムールトラの唸り声が聞こえてきました。夏のケドロバヤ・パジ自然保護区では、アムールヒョウの丸まっていた岩場にセミの声がしみこみ、保護区に響くたくさんの昆虫や鳥類の声が生きものたちのオーケストラのようです。早春の雪に咲いたフクジュソウに陽がさして、新緑の森に咲いたツツジがモスリンのように映え、夏の虹の色が野原で踊る光景は、太陽と草木の描いた画のようです。

保護区での仕事には、いまなお新鮮な喜びがあります。自分が大学で研究したカエルやイモリ、カメ、ヘビたちについてですら、保護区で観察しているといろいろな発見があります。この、美しくて驚きに満ちた場所で自然を学び、守ることが仕事であるのは、本当に幸せです。

● アムールヒョウとケドロバヤ・パジ自然保護区について
ロシア沿海地方南部は、野生のアムールヒョウが生息する世界最期の地方です。野生のアムールヒョウはもともと稀少でしたが、とりわけ20世紀のあいだに進んだ森林伐採や密猟で生息環境が悪化し、ロシア政府や国際機関から絶滅危惧種に指定され、現在の総数は30頭前後と推定されています。

ケドロバヤ・パジ自然保護区は自然が非常に美しく、貴重な動植物が数多くみられ、今この保護区域をテリトリーとしているアムールヒョウが数頭存在します。近年3〜5頭のアムールヒョウがこの保護区内で目撃・撮影されたり痕跡が認められたりしています。

そのため、私たち職員やレンジャーの仕事のひとつが、彼ら野生のアムールヒョウの個体と生息環境を密猟や火災から守ることです。

いま野生のアムールヒョウはとても稀少ですが、未来へ希望をつなぐため、いまこの保護区で生きているヒョウたちのことを火事や密猟から守ることに力を尽くしています。そして私たちこの自然保護区の職員のみならず、アムールヒョウを守るため、さまざまな国の人々が協力しようとしています。そこに、希望があります。みんなが力を合わせることで、より多くのことができるのですから。

いま、同じ時代を生きている日本のみなさんとロシアの私たちが、アムールヒョウという動物について知り、守ることで、力をあわせることができれば素晴らしいです。どうか、アムールヒョウとケドロバヤ・パジ自然保護区のレンジャーたちを見まもっていて下さい。

イリーナ・マースラヴァ
ロシア国立 ケドロバヤ・パジ自然保護区 区長



イリーナさんとFoE Japan野口
自然保護区事務所前で/2008年3月

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