ケニア円借款案件(ソンドゥ・ミリウ水力発電事業)
杉浦副外務大臣による在京ケニア大使への申し入れ(2001.10.10)

 

対ケニア円借款「ソンドゥ・ミリウ水力発電計画」

(杉浦副大臣によるオディンガ在京ケニア大使への申し入れ)

平成13年10月10日

有償資金協力課

1.10日、杉浦副大臣がオディンガ在京ケニア大使の来訪を求め、対ケニア円借款「ソンドゥ・ミリウ水力発電計画」第2期分に関する我が方の立場を申し入れたところ、概要は以下のとおり。

2.杉浦副大臣より、オディンガ大使に対し、以下の通り申し入れた。

(1)「ソンドゥ・ミリウ水力発電計画」については、環境・社会問題について種々の問題提起がなされ、我が国国会においても累次にわたり取り上げられてきた。本件については、住民集会や技術委員会による進展があり(注)、また、我が国の国会からの代表団の現地視察も行われた。

(2) このような状況を踏まえ、我が国としては環境・社会面で以下の諸点がケニア側によって満たされることを前提に第2期分供与のための交換公文署名の準備を進めたい。

第一に、現地の住民及びNGO等の総意として、本件計画の推進と完成を求めていることは、累次の住民集会で明らかにされていると思うが、これを改めてケニア政府として確認し、それを文書にて我が国政府に対し通知すること。

第二に、環境・社会面への対応として、ケニア政府が住民対話集会・技術委員会の有効性・公平性の確保などの措置の実施を文書にてコミットすること。

第三に、環境・社会面の問題が手当てされていないと判断される場合は、両国政府間で協議すること。

第四に、ケニア側実施機関が技術委員会の勧告で示された環境・社会面の改善策を遅滞なく効果的に実施することを技術委員会において表明し、技術委員会としてこれを受けて本計画の継続の支持を表明するとともに、これらの表明が文書で日本側に示されること。

(3) また、本件交換公文の署名準備を進めるには、帰国の我が国に対する債務返済状況などにより、貴国の債務償還確実性について我が方として確認することも、環境・社会問題への取組みと並んで本件を取り進める上での前提となる。

3.これに対し、オディンガ大使より、我が国の経済協力に感謝している、本計画はケニアの電力事情の改善につながる重要な案件である、本件について指摘される環境面での懸念については真剣に対処してきた、本件について指摘される環境面での懸念については真剣に対処してきた、今般申し入れについては速やかに本国に連絡し対処する旨述べた。

(注)本年7月に、ケニア側において、現地住民、NGOの代表などが参加する「技術委員会」が環境・社会面での勧告をとりまとめた。その後、住民対話集会がこれを全会一致で採択し、本計画の継続支持を表明した。

(了)

(本件問い合わせ先:経済協力局有償資金協力課)

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