公開セミナー報告(2000年10月27日)
『フィリピンの開発と先住民族の権利』
〜コミュニティと文化の破壊に対抗して〜
 
セミナー議事録 3-9
質疑応答 (Q&A)

Q9.
  もう一つそれに関連してですが、ということは、先程言われた法律上の問題、つまり、ダム建設そのものの法律上の基盤といいますか……、住民の人達の問題ではなく、今言われた条件闘争であるということでしょうか?

A.コサラン氏
  私達がいま、この段階で言っているのは、そもそも推進派の人たちはこのプロジェクトを始める前にそのような法律上の要件を満たすべきであったと、それは、国際協力銀行も含めてですが、環境上の懸念事項だとか、補償の問題もこのプロジェクトを始める一番前にきちんと取り組むべきことであったということです。しかしながら、もうプロジェクトが50%まで完成してしまったわけです。もうこの段階にまで来てしまったわけで、この後に及んで、私達にできることは、これだけの環境上の問題、補償の問題、これをせめてきちんとやってくれと、あるいは、できるところまでやってくれと、せいぜい、これを求めるぐらいしかできないところまで来てしまったわけです。そして少なくとも、ベンゲット州の先住民族が50年前にできたアンプクラオとビンガという2つのダムによって苦しめられた同じ運命を辿らないようにと、それを今求めているところです。

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