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スターバックスコーヒージャパンより店内使用容器に関する公開質問状への回答
                                                             2004年9月6日


FoE Japanが8月18日付で提出した公開質問状に対し、8月31日、スターバックスコーヒージャパン株式会社より回答が寄せられました。(赤字は回答に対するFoE Japanコメント)

                            

店内における使用容器に関する公開質問状への回答


Q1 貴社は、リユース容器(マグ、グラス)、紙コップ、使い捨てプラスチック容器の環境負荷を比較した場合、いずれの負荷が多く、いずれが少ないか、ご存知でしたか?

A 知っていた
B 知らなかった

スターバックスコーヒージャパン回答 (A.B選択なし)
スターバックス コーヒーでは、これまでもドリンク容器を環境により配慮した形で提供すべく取り組みを行ってきました。例えば、暖かいドリンクを提供する際に、ペーパーカップを重ねていたものを、手に触れる部分だけを手厚くカバーするスリーブを開発したことにより、紙資源の節減を行ないました。また、お客様ご自身が容器をお持ちになった場合のカップ値引き(20円割引)を推奨することにより、容器の節減を行なっております。店舗内で温かい飲み物を提供する場合にも、お客様のご要望等に応じてリユース容器を使用しておりますが、今後如何にリユース容器の使用頻度を上げることができるか、現行のオペレーション等を踏まえて様々な角度から検証していきたいと考えております

FoE Japan コメント
前半は質問の回答とは別のことかと思いますが、後半から読み取れるのは、要するに、A 知っていたということのようですね。


Q2 貴社は環境方針に、「環境への負荷軽減の取り組み」として、「環境へ配慮した商品の開発と提供、廃棄物の削減、資源の有効活用と再資源化、エネルギー使用量削減、環境汚染の予防に努めるために、目的・目標を設定し、達成状況を見直すしくみを作ります」とありますが、店内における使い捨て容器の使用は、この方針に沿っていると考えられますか?

A 沿っていると考えられる
B 沿っていないと考えられる

スターバックスコーヒージャパン回答 (A.B選択なし)
当社は使い捨て容器の使用頻度を減らす必要があることを認識しております。 当社の環境方針に唱っております「環境への負荷軽減の取り組み」について、この項目のみならず今までも様々な具体的な活動を行なってきましたし、今後も様々に検討を重ねていきたいと考えております。
具体的な事例としては、使い捨て容器に関しては前述の通り、店舗で可能な範囲でマグカップを使用してドリンクをお出ししたり、お客様が容器をお持ちになった場合のカップ値引き(20円割引)があります。 また、店内のトイレでは、手拭用に紙ナプキンではなく、エアタオルに切替えていくことで、紙資源消費を抑えています。コンディメントバーのミルク等も個別包装を廃止しております。
店舗での廃棄物は客席から出るもの(カップや食べ物のパッケージ、紙ナプキンなど)、バーやバックルームで出るもの(コーヒー豆かす、牛乳パック、ダンボールなど)に大別され、それぞれの取り組みがありますが、簡易包装の推進や、牛乳パックを関東と関西の店舗でリサイクルし、トイレットペーパーとしてリユースされる、などを行なっております。
また、コーヒー豆をご購入いただく際に、コーヒー豆袋をご持参いただくと20円割り引くという制度(バッグ値引き)や、簡易包装などにつとめています。 さらに、店舗建設・リニューアル時の建設廃棄物も減らすように配慮しています。
コーヒー豆の買付け戦略は環境保全及びコーヒー生産者の生活に経済的、社会的に貢献することを目指しています。 スターバックスは自ら設定した品質、経済的・社会的及び環境的な基準を満たし、経済的な公正性・透明性、社会的責任のある労働条件において高水準を満たし、先進的な環境への取り組みを行なっている生産者から優先的にコーヒー豆を購入しています。
また、商品ではありませんが、お客様がお使いの紙ナプキンはポスト・コンシューマー・リサイクル紙 70%と竹パルプ 30%を使用したものです。 ポスト・コンシューマー・リサイクル紙はポスト・インダストリアルのものよりリサイクルするのが難しいとされている素材ですが、リサイクル紙を率先して使用しています。
そして、最後に当社のパートナー(従業員)で構成される「グリーンチーム」があります。これは自発的なパートナーによる職域横断的、エリア横断的な組織で、環境活動のリーダーの集まりであり、全国で約 50名が参加しています。 グリーンチームは自主的に地域クリーンアップ(ごみ拾い)を呼びかけ、多くのパートナーが環境活動に参加するきっかけを作り、活動を広めています。その好例は、毎年4月末のアースデイの取り組みです。2003年度は全国でのべ約3,400人のパートナーが自主的に地域のクリーンアップに参加しました。

FoE Japan コメント
質問は、店内における使い捨て容器の使用が、「環境への負荷削減」を掲げた貴社の環境方針に沿った選択なのか、ということです。様々な環境への取り組みをアピールいただいているのですが、残念ながら、肝心の質問への回答が見当たりません。


Q3 店内で使い捨て容器で提供されることを、ユーザーは歓迎していると考えていますか?

A 歓迎していると考えている
B 歓迎してはいないと考えている

スターバックスコーヒージャパン回答 (A.B選択なし)
お客様の個別のケースに関してお答えすることは難しいと思いますが、マグカップをご希望され方もおられる一方で、反対に利便性等の観点から使い捨て容器をご希望される方もおられるのも事実です。 店舗ではお客様からマグカップをお望みの場合は可能な限り容器をマグカップにて対応させていただいておりますが、まだ改善の余地があると思われますので今後更に対応を強化していきたいと考えております。

FoE Japanコメント
「マグに入れて」と自分から言わない人は、皆使い捨て容器で満足しているとお考えではありませんよね?FoE Japanの消費者アンケートではスタバさんの愛用者の約8割が店内で飲むときはリユース容器を希望していますが、参考にしていただけなかったのは残念です。


Q4 貴社がこれまで店内で使い捨て容器を使用してきた最も大きな理由は何ですか?(記入式)

スターバックスコーヒージャパン回答
お客様のご要望と店舗オペレーションの問題が一番大きな理由になっているのが現状です。 お客様によっては手軽さ・デザイン、更に店内で飲食された後、カップをそのまま持参されて店外に出られるケースなど利便性の面からも紙カップをご要望される方もおられるのも事実です。 また、店舗立地等により日中の繁忙期はまちまちですが、来店者が集中する時間帯は特にリユース容器でご提供するのが難しく、逆にスピード等の問題でカスタマーサービスの低下を招くケースがあります。

FoE Japanコメント
お客様の要望という点については、Q3でコメントしたとおりです。店内で飲食したあとでカップをそのまま持って出たいという人は例外的であり、店内ではりユースと使い捨てのどちらを希望する人が多いのか、きちんと調査されるべきでしょう。オペレーションについては、店舗や時間帯により異なるかと思いますが、使い捨て容器からリユース容器に変更することにより、待ち時間がどのくらい増えるのでしょうか。仮にスピード面が若干遅くなるとしても、そのことと、おいしく飲める容器で提供するサービスの向上のどちらを優先するのでしょうか。


Q5 今後は、店内においては使い捨て容器の使用をやめ、リユース容器に転換していく方針ですか?

A リユース容器に転換していく   
B リユース容器に転換するつもりはない

スターバックスコーヒージャパン回答 (A.B選択なし
容器の問題も含めて、環境負荷・環境保全に関する事象は今までも社内で大いに検討されてきた課題です。今まで取り組んできているカップ割引も含め、今後もお客様が当社のドリンクをより楽しんでいただくためにもリユース容器の使用推進等に向けて検討していく所存です。 今回、御団体からご要望をいただいたことは当社にとり、環境保全に向けた活動を更に推進していくべくいい契機になると信じております。 今後も当社の取り組みにご理解とご協力をいただければ幸いです。

FoE Japanコメント
非常に慎重な書き方ではありますが、店内でのリユース容器使用の比率を上げていきたいという意思はあるものと読み取れます。しかし、そのためには後押しするものが必要なようで、利用者の声は最も大切です。FoE Japanのキャンペーンも、スターバックスさんの容器が変わるまで続けたいと思います。

ご回答いただきありがとうございました。


記入者(部署名): スターバックスコーヒージャパン株式会社 経営企画室 広報チーム   

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