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産経新聞、共同通信記事 「スリランカ・南部ハイウェイ事業 ー熊谷組代理業者に贈賄疑惑ー」
 
 日本の国際協力銀行とアジア開発銀行(ADB)が多額の資金の拠出をしている、 スリランカ・南部ハイウェイ建設事業に関しては、以前から、住民移転や補償に 関する問題が懸念されてきましたが、昨日、同事業ADB区間の建設事業の不正入札 に関する記事が、産経新聞と共同通信に掲載されました。

 両記事は、「同事業ADB区間の建設に関する入札において、熊谷組とアジア開発銀 行が共謀して不正を働き、熊谷組が受注した」という、米国上院外交委員会の公 聴会での米国弁護士ブルース・リッチ氏の証言を受けたものになっています。

 以下は、アメリカの上院外交委員会の関連ページです。 証言者、ブルース・リッチ弁護士のステートメントもご覧いただけます。
https://www.senate.gov/~foreign/hearings/2004/hrg040928p.html



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(以下、産経新聞、共同通信の記事)

「熊谷組 スリランカで不正受注 米上院外交委公聴会で指摘 アジア開銀も加担か」

2004年9月29日(水)
産経新聞夕刊


 【ワシントン=古森義久】日本の大手建設企業が受注したアジア開発銀行資金によ るスリランカの高速道路建設に重大な不正があったとする指摘が二十八日の米国上院外交委員会の公聴会で証言された。日本主導のアジア開銀自体もこの不正に加担したとされている。
 上院外交委員会(リチャード・ルーガー委員長)が同日開いた「多国籍開発機構で の腐敗摘発」という公聴会では、アジア開発銀行の腐敗が論じられ、アジアの経済開 発と取り組む米国民間団体「環境防衛」代表のブルース・リッチ弁護士がスリランカ で日本企業とアジア開銀が共謀した形の不正があったと証言した。
 同証言によると、アジア開銀がスリランカ政府に提供した有償援助九千万ドルによ るスリランカ南部輸送開発計画としての高速道路の建設契約を日本の熊谷組が二〇〇一年に受注したが、熊谷組の財政状況や入札価格・条件が他の応募企業に劣っていた にもかかわらず、アジア開銀の日本関係者からスリランカ政府への圧力などで不当に落札した。熊谷組は「アクセス・インターナショナル」というコンサルタント企業を 雇い、同企業がスリランカ政府の道路建設担当者に自家発電機や自動車をわいろとして贈り、落札を可能にしたという。
 さらに同証言では、この高速道路建設計画は熊谷組の受注後に当初の予定のルート が変更され、立ち退きの民家数も建設経費も二倍以上に増えることとなった。
 住民の一部がこの変更に抗議して訴えを起こし、スリランカ最高裁では新しい建設 計画は国内法にもアジア開銀の規則にも違反しているという判決を今年一月に出した という。  リッチ弁護士はこの熊谷組の受注自体に日本の財務省から出向しているアジア開銀 の日本人幹部の不正な介入があったとも述べている。
               

 熊谷組では「受注は二〇〇一年ではなく、二〇〇三年一月。指摘のようなわいろの 事実もないし、予定ルートの変更も現時点ではない。『建設経費が二倍以上に増えた』 とあるが、現時点で契約時からの金額の変更はない。証言の内容は何かの間違いでは ないかと思わざるを得ない」(広報部)としている。





「熊谷組代理業者に贈賄疑惑 弁護士、米上院で指摘」

9月29日(水)18:48
共同通信

 【ワシントン29日共同】アジア開発銀行(ADB、本部マニラ)などの不正支出 疑惑を調査する米上院外交委員会の28日の公聴会で、疑惑究明を進める弁護士が、 スリランカの高速道路建設事業を受注したゼネコン準大手「熊谷組」が雇ったとされ る代理業者が、同国交通当局に贈賄工作を行った疑いがあると証言した。
 弁護士は、熊谷組が入札参加資格を満たしていなかったにもかかわらず、事業に融 資したADBの支援も受け、受注獲得へ向け巻き返しを図ったとした書面証言を提出 した。
 これに対し熊谷組広報部は「事前資格も満たし、きちんとした手続きを踏んでの入 札だった。不正な指示などしていない」と贈賄疑惑を否定。落札できなかった業者に よる、入札の資格審査に不正があったとの訴えが、スリランカ最高裁で却下されたと している。

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