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「サンロケダムを中止して!」 (2004.09.03)
2004年9月3日


Bayan - Pangasinan

 「サンロケダムを中止して!」
Bayan - Pangasinanは、アジアで最大級のアース・コア・ダム、パンガシナン州サン・マニュエル町のサンロケ多目的ダムに関連した先例のない問題について、台風Marceが引き起こした最近の洪水の問題も含め、先頭を切って摘発し、反対してきた。

台風Marceがもたらした大規模な洪水によって、パンガシナン州の地元役人らは同州が災害下にあると宣言する事態に陥った。パンガシナン州東部および中部の町は、コルディリェラの山々やアンプカオ山に水源を発する洪水の水が溜まるため池のような役割を果たすこととなった。影響を受けた地域は、Urdaneta、Dagupan、San Carlos、Urbiztondo、San Fabian、Calasiao、Sta. Barbara、Mangaldan、Villasisとその他23の市町だ。Rosales町に拠点を置く政府機関、洪水予報センターは、激しい降雨のため、同州の主な河川系が氾濫し、平地に水が溢れ出した可能性があると疑っている。8月26日(木)の公式降雨量は348mmに達した。同センターによれば、これは昨年5月の台風Chedengが引き起こした強雨に比べると少ないということだった。台風Chedengの際の降雨量記録は744mmだった。ひどく影響を受けたパンガシナン中部の町を横切るSinocalanやIngaleraなど、主な河川は、台風が来た際、明らかに3フィート以上は水位が上がった。

8月29日現在、州災害調整評議員のAtty. Geraldine Baniqued氏によれば、洪水による不慮の災害に見舞われたのは29,148家族(105万8,849個人)にのぼり、8人が洪水に関連した原因で死亡した。その一方、751家族(3,906個人)が19の避難センターに避難したと伝えられた。漁業への被害は1億4,851万5,250ペソに達し、農業への被害は1億1,710万6,706ペソ、高生産種の米の被害は544万9,950ペソと見られている。Natividad町のViray橋やBalungao町のSan Joaquin橋も被害を受けており、完全に通行不能となった。激しい洪水のため、特に、Urbiztondo州道、San FabianからSan Jacintoの道、MalasiquiからSan Carlosの道、また、CalasiaoやDagpan、Sta. Barbara、Urdanetaの主な道路は、軽車両での通行は不能となった。今回のような大規模な洪水は、サンロケ多目的ダムが操業しているかぎり、パンガシナン州の人々が耐えなくてはならない付帯的な被害だ。洪水制御部門は、1998年に事業が施工される際、地元や国際レベルでの人々の抗議の流れにもかかわらず、事業の誇りの一つとされていた部門だったが、盛り上がる人々の反対の声を静めるための宣伝に過ぎなかったことは明らかだ。

フィリピン政府の主要なパートナーであるサンロケパワー社(SRPC)は影響を受けている住民の要求に耳を閉ざしてきた。パンガシナン州のSan Manuel町およびSan Nicolas町の農民から土地の権利を首尾よく奪うために、政府が行なう土地利用転換を同事業は確約しているが、首尾一貫して、SRPCは住民の正当な補償に対する要求に応えてこなかった。事業の実施によって影響を受け、犠牲となった砂金採取者3,000家族に対する金銭補償を差別的に無視している。政府側の推進者であるフィリピン国家灌漑庁(NIA)でさえ、アグノ川統合灌漑事業(ARIIP)の実施される土地の農民に脅威を与え続けている。ARIIPのなかで計画されている分水堰は、NIAによれば、永久に続く灌漑や洪水の問題を解決することになると言われているが、土砂堆積によって農地が汚染される危険性は非常に高い。

日本の国際協力銀行に負っている海外債務の支払いは、電力購買調整費という形で電力料金の高騰につながっている。また、地方での嫌がらせや軍事化も続いている。生態系への損害、また、パンガシナン州で生命、生計手段、また、未来をも危険にさらす洪水が再発する恐れもある。このように悪影響は多岐にわたっている。

Bayan - Pangasinanは、パンガシナン州の住民が直面する可能性のある危険を回避するため、サンロケダムの操業を即刻中止するよう要求する。また、生計手段を奪われた家族に対する補償を至急用意するよう要求する。また、アグノ川統合灌漑事業を実施することで生活をさらに危険にさらそうとしている灌漑庁の姿勢にも強固に反対する。

Bayan - Pangasinanは、資本家のみに利益をもたらし、人々から1センタボずつ取っていくような電力売買契約(PPA)を破棄するよう、確固として要求する。そして、Bayan - Pangasinanは、サンロケ多目的ダム事業が明確に示しているように、国の資源を強奪し、人々の権利を剥奪している海外の独占資本家を諸手をあげて支援するアロヨ政権に強く反対する。

サンロケ多目的ダムの中止を!
海外資本家を支援するアロヨ政権の非難を!
土地と生活に対する人権の尊重を!
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