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現地レポート(3)
「生活する権利を求め、裁判へ (準備状況とカンパのお願い)」 (2002.11.16)
2002年11月16日


生活する権利を求め、裁判へ

 準備状況とカンパのお願い
 8月初めにサンロケダムの貯水が開始された後、「自分達の生活をする権利」を求める住民・先住民族の声はより一層高まっており、とりわけ現在、事業の違法性・不当性を問う裁判3件を起こす準備が着々と進んでいます。裁判で問われるのは次の3点。

  (1)事業自体のフィリピン法違反(最高裁へ)

  (2)ダムが上流域に及ぼす悪影響に対する責任(地方裁へ)

  (3)貯水予定地での強制立ち退きの真実・不当性(地方裁へ)


 (1)については現在、弁護士が提訴に必要な文書を作成・準備、また、(2)および(3)については、弁護士とロー・スクールの学生による現地調査・事実確認等が続けられています。

 このうち、裁判(2)に関する準備のため、10月に行なわれた、サンロケダムの上流域・ダルピリップ村で暮らす先住民族の人々に対する現地調査の一端をここでご報告します。
  ダルピリップ全景
 <ダルピリップ村の全景とその側を流れるアグノ川>
 先住イバロイ民族の人々は、サンロケダムの貯水開始により、上流への土砂堆積が悪化し、村が埋まってしまうのではないかと懸念している。(2002年9月 FoE Japan撮影)
 現地調査は多いときには10名前後で行なわれますが、今回は計3名の少人数で4日間にわたって行なわれました。この調査は、「サンロケダムによって、上流への深刻な土砂堆積が起きるのではないか」と懸念する先住民族の人々を対象とした生活調査で、現在の彼らの生計手段を明らかにすることを目的としています。あらかじめ用意されたフォームには、農地の面積から所有している家禽の数、また、砂金採取に関するデータなど、多様な質問項目が挙げられており、それを世帯毎に丹念に調べていきます。今後、サンロケダムによる影響が彼らの生活に及んだ場合、これらのデータが、その影響を示す基準・根拠となるため、調査は繰り返し、慎重を期して行なわれました。

 また、このフォームを使った生活調査の合い間も、もっぱら話題はサンロケダムに集中し、「サンロケダムの貯水が始まってしまい、これからどんな影響が出るのか不安。」「来年の雨季(注:6月〜9月)には、洪水の際に貯水池から上流に向かって逆流水が発生し、この村を襲うのではないか。」などの懸念の声が上がっていました。

 サンロケダムの上流域に生活する先住民族の人々は、事業が始まる以前の1996年から懸念の声を上げ続けてきましたが、この7年間、その懸念は払拭されることなく現在に至っています。しかし、それでもなお、彼らは「生活する権利」を求めることを諦めず、いま、裁判に臨もうとしています。


>>サンロケ裁判 カンパのお願い




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