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プロジェクトの概要
国会の動き
中国ODAでユネスコの世界遺産が破壊?

国際環境NGO FoE Japanは、世界の河川問題に取り組んでいるNGOである国際河川ネットワークやフリーチベット学生ネットワークと協力し5カ国20団体の賛同を得て、11 月1日に国際協力銀行へ中国四川省、岷江上流に計画中の紫坪鋪ダムに関する要望書を提出した。
 この要望書の中で私たちは、このプロジェクトが抱えるすべての環境的、社会的リスク評価が公開され、さらには影響を受ける人々へ対する協議が十分に行われるまで、紫坪鋪ダムへの融資を認めないことを強く要求しています。

>JBICへ提出した要望書

紫坪鋪ダムは、投資総額の約930億8500万円のうち、約3分の1にあたる351億9900万円を国際協力銀行が融資予定となっており、そのうちのコンサルティング部門を電源開発株式会社が受注しています。しかし、このプロジェクトは情報公開が不十分であり、引き起こす影響が大変懸念されているのです。問題となっているのは、以下の二点です。

  1. 少数民族の移転問題:このプロジェクトで移転を迫られる住民は4万人以上であり、そのうちの14%はチベット民族であると予測されています。チベット民族の移転に関しては、移住後の生活が大変困難を伴うものであるとされ、2000年に世界銀行による融資が検討されていた中国西部地域貧困削減プロジェクトにおいても、融資が中止されたという歴史を持つ問題です。
  2. 下流の世界遺産への影響:岷江下流には、ユネスコの世界遺産に認定されている灌漑設備、都江堰(トコウエン)があり、このダム建設によりこの遺産が破壊される危険性が高いと、専門家によっても指摘されています。また、下流には紫坪鋪ダムの調整ダムとして、第二ダムの建設計画も上がっており、この第二ダムが及ぼす影響もまた懸念されています。

中国政府はこれらのリスク評価である環境影響評価報告書や住民移転計画を一切公開しておらず、このプロジェクトが及ぼす影響は闇の中に葬られています。このような状況で、融資を承認した国際協力銀行に対し、私たちは疑問を抱かずにはいられません。国際協力銀行側にこの問題点を十分認識し、融資契約を見直して頂くように、私たちは強く訴えていきます。

>中国・紫坪鋪ダムプロジェクトとは?

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