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プレスリリース 台風の影響で浚渫船座礁―サハリン沖で200トン油流出事故
 
2004年9月10日
◇◆プレスリリース◆◇

台風の影響で浚渫船座礁
サハリン沖で200トン油流出事故
対応遅れで被害広がる

8日午後9時50分ごろ(現地時間)、サハリン島南西ホルムスク沖で台風により浚渫船が動力を失い座礁した。損傷を受けた燃料タンクから油が流出。20時間たった9日夜の時点で油流出対応機材は配備されず、シャベルによる回収作業が続いた。油流出対応の専門家が現地に到着したのは9時間後の9日の朝だった。

座礁した船MS Cristforo Columboは、「サハリンU石油・ガス開発プロジェクト」の事業者であるサハリンエナジー社(シェル、三菱商事、三井物産の合弁会社)がパイプライン工事のために契約しているEuropean Dredging Company (EDC)所有の船。サハリンエナジー社の9日のプレスリリースによると、船員29人は全員無事。船はホルムスク沖合、海岸からおおよそ50メートルのところに岸と並行に横たわっている。

「サハリンU石油・ガス開発プロジェクト」は、その規模から油流出による漁業や生態系への影響、地震多発地域のため石油・ガスパイプラインによる環境影響など様々な懸念が日本国内外から上げられ、国際的にも注目されている事業だ。

米国のNGO Pacific Environment は、これまで何年にもわたって油流出の危険性とその対策が不十分であることを訴えてきたのに、シェルを始めとする事業者や融資を検討している銀行団の対応が甘かったことを指摘する。サハリンエナジー社が9日午後に出したプレスリリースでは油流出量は100トンだったが、同日深夜の発表では200トン近くに増加した模様。事業者の対応の遅さへの批判は避けられない状態だ。

悪臭が立ち込めている事故現場から300メートルのところには民家があり、住民は現場に近づかないようにと言われている。この事故での漁業に対する影響はまだ分かっていない。


◆サハリンU石油・天然ガス開発事業とは?
サハリン東北部沖合で石油および天然ガスを採取する事業。第1期開発では、モリクパックという改良型のリグ(掘削施設)を用いて原油の採掘を行い、海底に敷いた約2kmのパイプラインで海上の貯蔵タンカーに運び、石油は2001年6月以降日本や韓国へと輸送されている。現在行われている第2期開発では、陸上に800キロメートルのパイプラインを通し、サハリン島の最南端まで運ぶことが計画されている。生産量は石油が7億5000万バレル、天然ガスは4000億立法メートルが見込まれている。総事業費1兆2千億円、国際協力銀行(JBIC)や欧州復興開発銀行(EBRD)などが融資の検討をしている。


◆本件に関するお問合せは…
国際環境NGO FoE Japan
〒171-0031 東京都豊島区目白3-17-24-2F
TEL:(03)3951-1081 FAX:(03)3951-1084
E-mail: murakami@foejapan.org 担当:村上
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