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S. I. 記事 「サハリンT・サハリンUの事業者と外注業者がロシア法規に違反」
 
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サハリンT・サハリンUの事業者と外注業者がロシア法規に違反
(Sakhalin Independent 記事)



7月28日に行われた州議会の分科会で、サハリン州の医療監督官 ボリス・ダリザポフ(Boris Darizhapov)博士は、サハリンT・サハリンUのプロジェクトを実施している企業による、ロシア国内法違反の数々について報告を行なった。

州当局者と地域の公衆衛生・感染症対策の専門家らとが、4月26日から7月9日にわたって、サハリンの8ヶ所の区域でプロジェクト現場の査察を行なった。 「合計6ヵ所からなるサハリンTキャンプと、7ヶ所のサハリンUキャンプについて査察を行なった」 とダリザポフ博士は述べた。 さらに査察官は、サハリンT事業社であるエクソン・ネフテガス会社(Exxon Neftegas Limited = ENL)と、 サハリンU事業社のサハリン・エナジー(Sakhalin Energy = SEIC)両社の事務所ならびに従業員用宿舎、 そして食事と生活サービスを提供する外注業者に対しても査察を実行した。

「査察の結果、数々のロシア法規と条例に対する違反が発見された」とダリザポフ博士は言う。 博士によれば、「外国人従業員に対する、定期的な健康チェックと感染症予防が、実行されていない」ということだ。

査察官達はさらに、建築基準の違反についても発見をしている。 「従業員たちは、換気・下水処理や食堂・ランドリー設備の工事が完成していない宿舎に住まわされている。会社は"生活廃棄物の処理問題"を解決していない」とダリザポフ博士は続ける。

食堂設備の検査において査察官達は、食品の調理方法や保存状態に対する適正な管理がなされていないことを発見した。「プロジェクト事業社は、外注業者が衛生基準を守っているかについて、監督していない。食堂業者は、地元でとれた食材を十分に使用していない」とダリザポフ博士は強調した。

「12人の当事者と2社が、衛生基準に違反したかどで$4,000以上にのぼる罰金を課せられ、違反が解消されるまで、9ヶ所の現場での工事作業が停止させられた」とダリザポフ博士は報告した。 「査察官は両社に646項目からなる改善を要求したが、7月8日時点ではそのうちわずか67%が実施されたに過ぎない」と続けた。

「両社による環境関連法案遵守のための報告書を調査した結果、サハリンTにおいて過去1年間に、原油やポタシウムの漏れ、それ以外の数々の法令違反が記録されていることが判明した。サハリンUの操業社は州政府当局に対し、環境関連法に違反している事例をまったく報告していない」とダリザポフ博士は話した。

安全面への調査では、プロジェクトに携わった建設会社の労災負傷者数が、2003年では前2002年に比較して21%上昇したという事実を発見した。昨年は、52人の作業員が負傷しており、そのうち5人は死亡している。

ダリザポフ博士によると「SEICは安全確保のための訓練を従業員にほどこしておらず、直近4ヶ月で19件の労災事故を起こしている」。

サハリン州当局は、両社の監督母体に対して、法令を遵守するために講じるべき措置をリストアップした表を作成することを求める命令を下した。この表は9月1日までに作成される。


(翻訳: 山本 新吾)
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