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IFCの政策改定に対する市民社会代表の声明
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市民社会代表の声明

2004年10月4日


下記に署名した市民団体の代表は、IFCが提案した環境社会政策、運用基準(Performance Standards)と情報公開政策に関する、本日の国際市民社会会議への不参加を決定しました。私達は全員、ワシントンDCでの年次総会には参加しましたが、現在の状況のもとでの関与が、適切あるいは価値があるとは決して思っていません。

IFCは、環境社会のセーフガード政策の基本的な改定を提案しています。新しい草案の骨組みでは、10個のセーフガードポリシーが1つの新しい政策と9つ運用基準に置き換えられ、その内いくつかは新しい範囲で改定されています。しかしながら、これら運用基準のどれもが、どのようにして実施されるのかが明確ではありません。

世界銀行グループの環境社会のセーフガード政策は、その改定過程で、影響を被る地域住民の権利や利益が尊重されることを確保してきました。もちろん、私達は、環境と社会のセーフガード政策の改定や更新が、開発の有効性を改善するようなものならば反対しません。しかし、IFCによって提案されたコンサルテーションプロセスは、影響を受け、危機に瀕している非常に多くの住民やその住民の利益を事実上排除するものです。政策改定プロセスの中で、影響を被る地元住民を巻き込むことは、IFCの現行のプロセスで与えられている以上に、より多くの時間、通知、解釈、情報、取り決めを必要としています。

180以上の市民団体は、9月16日、このコンサルテーションプロセスに関する重大な懸念を記したIFC宛てのレターに署名しました。私達は、IFCがこのレターへの返答の中で、プロセスを一部変更したことは認知していましたが、私達の考えの大部分は無視されました。その結果、コンサルテーションプロセスには、まだ基本的な欠陥があり、この時点での私達の参加は、けして有効ではないと判断しました。

先週リオデジャネイロの会合に参加するための十分な時間と情報を与えられていないことをラテンアメリカの市民団体が提起した際、IFCは、「民間部門とIFCの運営の期待に沿って、できる限り効率的に全体のプロセスを遂行すること」が必要であったと回答しました。IFCは、かつてと同じように、地元の影響を受けるコミュニティーの利益をおざなりにし、民間部門の利益を優先しています。

重要な情報の欠如は、私達の実質的な参加を不可能にする。つまり解説(Interpretation notes)や改正された企業手順(Corporate procedures)、もしくは、改正された環境社会的な審査手続きの草案のような、公開されていない情報へのアクセスなしでは、我々は提案されたパフォーマンス基準の効果を評価することも、その結果を実質的に保証することもできません。

IFCは、提案したパフォーマンス基準に加えられた重要な専門用語の定義を怠っています。それに加え、IFCはパフォーマンス基準、手続き、行動計画、をどのようにアカウンタビリティーと透明性を確保した、統合的な方法で運用するかという説明も怠っています。

提案されたコンサルテーションプロセスには、欠陥があり、市民社会の提案が、IFCによって提案されたフレームワークへのあまり重要でない追加的な変更以上の結果をもたらすかどうかも疑問があります。このフレームワークを巡り、「世界銀行グループ内では、幅広い合意」を推し進め、当のIFCは、フレームワークを性急に進めるため、パブリックコンサルテーションのスケジュールを公表しています。これは、私達の関与に価値があると確信する理由はほとんどなく、既成事実であることを私達市民社会に示しています。9月22日のWoicke氏からのレターの中での主張に反して、CAOのセーフガードの再検討プロセスとEIRのプロセスは、IFCの政策の特定の提案変更において効果的な関与のための代わりではありません。

本日の私達の決断は、基本的欠陥のある、そして本当の関与と意味のある対話を締め出したプロセスでの、世界銀行グループとのかかわりについて、私達のグループ内での一般的な不満のレベルを反映しています。私達は、この行動がIFCを一歩戻らせ、重要な政策イシューへの尊敬ある協議のための時間枠やプロセス再評価がなされることを希望します。


Kate Walsh, AID/Watch, Australia

David Ugolor, ANEEJ/PWYP, Nigeria

Manish Bapna, Bank Information Center, USA

Henneke Brink, BothENDS, Netherlands

Lucy Baker, Bretton Woods Project, UK

Kate Watters, Crude Accountability, Russia

Jaroslava Colajacoma, Campagna per la riforma della Banca mondiale, Italy

Shannon Lawrence, Environmental Defense, USA

Ndoumbe Nkotto, FOCARFE, Cameroon

David Waskow, Friends of the Earth, USA

Graham Saul, Friends of the Earth, Canada

Nadia Martinez, Institute for Policy Studies, USA

Dana Clark, International Accountability Project, USA

Peter Bosshard, International Rivers Network, USA

Yuki Tanabe, JACSES, Japan

Sukumaran Krishnan, Narmada Bachao Andolan, India

Doug Norlen, Pacific Environment, USA

Zakir Kibria, BanglaPraxis, Bangladesh

Abdulai Darimani, Third World Network-Africa, Ghana

Knud Vocking, Urgewald, Germany

Andrea Ploeger, World Economy, Ecology and Development, Germany

Anna Roggenbuck, Polish Green Network, Poland

Andrea Durbin, USA

Steve Herz, USA

David Hunter, USA

Steve Kretzman, USA

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