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フィリピン・パラワン州河川で引き続き検出される六価クロム
――2010年8月の水質調査結果報告(2011.08)
 FoE Japanは2009年から専門家の協力を得て、フィリピンのパラワン州バタラサ町で継続的な水質調査を行なっていますが、2010年8月の調査結果をご報告します。

同調査は、同地域にニッケル製錬所ができてから、咳、頭痛、皮膚病の増加など、健康の変化を訴える住民が多数出たことから、その原因特定の試みの一つとして始めたものです。これまでの調査では、河川から発がん性等も指摘される毒性の高い六価クロムが検出されるなど、重金属による水質汚染の可能性が示唆されていました。
  製錬所
地点2 トグポン川本流(2010年8月 FoE Japan撮影)
  
2010年8月の水質調査は、その六価クロムの汚染原因の特定がまだできていないことから、その起源や生成メカニズム、汚染範囲や現地住民の健康被害との関係などを明らかにするため、より多くの地点で水サンプルを採取し、水質分析を行ないました。専門家が調査結果をまとめた報告書によれば、主に、以下の点が指摘されています。

  トグポン川
地点31 トグポン川感潮域上端(2010年8月 FoE Japan撮影)

・ 製錬所の敷地内を通って流下するトグポン川の河川水から、引き続き、顕著な汚染(六価クロムが0.15mg/L)を観測。同数値は、日本の公共用水域の環境基準0.05mg/Lの3倍。

・ トグポン川感潮域上端でも、六価クロムを約0.1mg/L検出。

・ トグポン川の流量はかなりの水量であり、リオツバ入江への六価クロム負荷もかなりのものと考えられる。この原因を解明して、何らかの対策をとることが望まれる。

・ 六価クロムの起源として考えられるのは、
  ‐製錬プラントそのもの
  ‐敷地内に散らばるラテライト鉱
  ‐プラントで発生する汚泥を処理する
沈殿池の上清
  ‐露天掘り地域のラテライト鉱から雨水で溶出されたもの
等だが、これを解明するためには、事業者側の協力を得て、ラテライト鉱などについての各種溶出試験、露天掘り地域やプラント敷地内水たまりの採水、沈殿池上清などのサンプリングと分析が不可欠。

  検知管
上記地点2(右)、および、地点31(中)の6価クロム検知管検査で見られた反応 (2010年8月 FoE Japan撮影)
>専門家による水質調査の詳細な分析結果はこちらでご覧になれます。
  ・大沼淳一氏(金城学院大学講師、元愛知県環境調査センター主任研究員)調査報告書
    「フィリピン・パラワン島ニッケル鉱山および現地精錬工場環境調査結果(2011年3月1日)」

  ・添付資料「水サンプル場所地図(2010年8月)」  

これまで、FoE Japanが行なってきた調査では、依然として、製錬所敷地内等でのサンプリングと分析は実施できていません。また、トグポン川の六価クロムについては、事業者側からの明確な回答もまだないのが現状です。

トグポン川の水は飲料用に利用されているわけではありませんが、この河川水が流れ込む海域にはコミュニティーがあり、漁業等を営む住民もいます。汚染原因が現段階では特定されていないとはいえ、製錬所の近隣でこのような汚染が起きているのは事実です。FoE Japanは、今後も引き続き、同地域での水質調査を行なう予定ですが、今後の地元住民の健康被害の未然防止と安全のためにも、汚染源の解明や情報公開など、日本関係者の積極的な対応と協力が期待されます。


>同事業の概要等につきましては、こちらでご覧いただけます。       https://www.foejapan.org/aid/jbic02/rt/index.html
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