国際協力銀行(JBIC)とは?


● 1999年10月に、政府の行政改革の一環として日本輸出入銀行(輸銀)と海外経済協力基金(OECF)が統合され、「国際協力銀行」(JBIC)が設立されました。資金規模では世界銀行をもしのぐ世界最大級の公的金融機関として、途上国向け開発資金を貸し付けています。旧輸銀と旧OECFの業務と組織は、そのまま「国際金融等業務(IFO)」「海外経済協力業務(OECO)」として引き継がれています。

日本輸出入銀行と海外経済協力基金の統合

海外経済協力基金(OECF)
職員数:332名
出融資額:9,200億円
出融資残高:9兆9,827億円
日本輸出入銀行
職員数:559名
出融資額:2兆260億円
出融資残高:11兆8,656億円

国際協力銀行

国際協力銀行国際金融等業務

総務・管理部門

業務部門

海外経済協力業務

(ODA)

(非ODA)

業務支援/調査・研究部門

支店/海外事務所

● 財源
JBICの98年の貸付額は3兆7,664億円、99年は2兆4,364億円でした。世界銀行に匹敵する、世界最大級の開発資金源となっています。その主な財源は、郵便貯金や厚生年金、国民年金などを原資とする財政投融資からの借り入れです。当然、数十年先には利子をつけて返還しなければならないことになっており、公的利益に適う確実な運用が要求されています。

● 国際金融等業務(旧輸銀) ---非ODA業務

主な活動目的

@ 日本からのプラント輸出支援
発電、通信設備、石油化学、船舶等の開発プロジェクトのためにプラントや機械を輸出しようとする日本企業や海外の購入相手、あるいはその購入相手に融資する金融機関に対して資金を融資する。
A 日本企業の海外進出支援
海外投資を行おうとする日本企業や日系合弁企業、あるいはそのプロジェクトに出融資を行う海外の金融機関に対して資金を融資する。また、日本企業が海外事業を展開しやすい基盤を整備するために必要な事業のため、途上国の政府や機関等に金融支援を行う。
B資源の確保 「資源に乏しいわが国が今後も引き続き経済発展を遂げるため」、石油、天然ガス、鉱物資源などの天然資源開発プロジェクトに参加する日本企業や日系合弁企業、これに出融資する外国の機関に対して融資を行う。
C国際金融秩序の維持
直接日本企業の支援に関わる融資以外にも、重債務国の構造調整や民営化、旧社会主義国の市場経済移行支援のための融資などを行っている。特にアジア危機以後はこの種の貸し付けが大幅に拡大した。