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調査報告
全国からの参加者による店舗調査と、企業ヒアリングから次のようなことが見えてきました。
店内飲食の使用容器比較表>(別ウィンドウで表示されます)
1)使い捨て?リユース?
大手チェーンが、店内で飲食する際にも使い捨て容器を使用する傾向にあるのに対し、リユース容器を従来から使用、あるいは使い捨てからリユースに切り替えたチェーンも少なくありません。使い捨て容器を使用する企業は、効率性(洗浄・回収)、安全性(破損・衛生)、コスト(人件費、光熱費)、スペース(容器保管・洗浄機)を理由にあげています。また、洗浄による水・洗剤・電気の使用はかえって環境負荷が高いのではないかとするチェーンもありました。これに対し、リユース容器を使用する企業は、何よりも味・香り・くつろいだ雰囲気を大切にしたいこと、そして、資源の無駄遣いをなくすこと、コスト(容器代・ごみ処理費)を理由にあげています。
2)紙容器?プラスチック容器?
使い捨て容器の中でも、ファストフードの飲料容器は紙製主体なのに対し、最近増えているコーヒーショップチェーンでは、紙よりさらに環境負荷の高いプラスチック容器を冷たい飲み物に使用する傾向にあります。しかもそれを「おしゃれ」だとする風潮が懸念されます。
3)ふたは必要?
また、ほとんどのチェーンで、使い捨ての飲料容器にはプラスチック製のふたがついていますが、ふたをセルフサービスにしているチェーンもあり、店内で飲食する客の9割はふたを使用しないこともわかりました。
4)個別包装?
砂糖やミルクなどは、ほとんどのチェーンが個別包装のものを提供していますが、コーヒーチェーンの中には、好みの量を入れられるようにポットが置いてあるところもあり、結果的にごみの削減になっています。
5)ごみ箱
多くのチェーンが分別ごみ箱を導入する傾向にあり、企業のごみ処理経費の削減にはなっていますが、発生するごみの量自体はこれによっては変わりません。客がトレーごとカウンターに置き、店員が処理するシステムの方が、分別が的確になされ、客に余計な迷いや手間も与えていません。
6)ごみ処理
いずれの企業も処理は業者に委託しており、産業廃棄物として処理する企業と事業系一般廃棄物として処理する企業があります。容器・包装でリサイクルされているものはほとんどなく、試験的に紙コップのリサイクルを実施している企業がある程度です。これに対し、2006年施行の食品リサイクル法に備えて、生ごみのリサイクル(飼料化、堆肥化、バイオマスなど)には取り組み始めている企業が多いことがわかりました。
ユーザーの立場からの調査結果と提言を投げかけたことで、各社ともヒアリングには丁寧に応じてくださり、率直な意見交換をすることができました。環境に対する企業責任を認識し、社員の環境教育に力を入れるなど、将来に向けての対策を検討している企業は増えています。また、持参した容器に飲み物を入れてくれるマイカップ制度など、ユーザーにも見える方法で、環境への配慮をアピールしている企業もあります。
しかし、いずれの企業も苦労しているのは環境配慮と経済性の折り合いです。そんな中で、企業の方から「環境に配慮することでコスト削減にもなる」という言葉があったことは印象的でした。そして、鍵を握るのはユーザーのニーズです。「リユース容器を使ってほしい」というユーザーの声が多いかどうかも企業が動くかどうかのポイントです。
報告書のご案内
「ごみ探偵団」の調査結果を企業ごとに詳細をまとめた調査報告書を作成しました。
『使い捨てじゃなきゃ、いけないの? 〜 ファストフード、コーシーショップチェーンの調査からごみ探偵団プロジェクト報告書』
定価: 500円   サポーター価格: 400円   送料: 160円
お申し込みは、FoE Japan事務局(info@foejapan.org)まで。
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