FoE Japan
森林プログラム
森林 トップ トピック&キャンペーン 森林ツアー 資料室
森林プログラムトピック&キャンペーン木材貿易と森林キャンペーン>貿易自由化の環境影響評価
木材貿易と森林 Top
林産物貿易自由化交渉の枠組み
林産物貿易交渉の経緯
貿易自由化の環境影響評価

貿易自由化の環境影響評価

●自由貿易による環境への影響

現在、世界貿易機関(WTO)では各分野ごとに貿易交渉が進められており、また別途、ASEAN、メキシコ、韓国などとの自由貿易協定、ベトナムとの投資協定に関する議論、ASEMでの専門家による作業部会設置による経済連携の検討など複数国間、二国間での貿易・投資協定の策定への動きが進められている。

こうした貿易と投資の自由化(関税の引き下げ、非関税障壁の撤廃や緩和措置)を通じた、経済活動の拡大によって、森林、土壌、河川と海、気候、生物などを含めた生態系の劣化・破壊や、自然浄化能力を越える排出物質の発生、また未成熟な技術の性急な商業利用や動植物の人為的移動による生態系への不可逆的影響も引き起こされており、無思慮な貿易・投資自由化の推進が、地球環境と地域環境を悪化させ得ることは、近年、理論的にも実証的にも、多くの研究者や国際機関、政府等も認めるところとなってきている。しかし、現在の貿易交渉や自由貿易化の議論は、経済利害の議論に終始しており、これらの貿易・投資の自由化が、地域レベルの環境や社会、地球レベルの環境に、どのような影響を与えるのかについて何ら検討されていない。


●欧米の環境影響評価制度

一方、米国、カナダ、EUにおいては「不十分」との指摘はあるものの、貿易・投資協定に伴う環境影響評価(米国では、貿易協定に関する環境影響評価の手続きとして大統領命令第13141号「貿易協定に関する環境レビュー」、ECにおいては、WTO交渉への提案に関する持続可能性影響評価 (http://europa.eu.int/comm/trade/miti/envir/siamet.htm)が実施されており、貿易・投資の自由化に伴う環境面での影響を吟味し、これに配慮するためのプロセスが存在している。また、国連環境計画(UNEP)や経済協力開発機構(OECD)においても貿易政策に関する環境アセスメント手法の検討が行われている。さらに、この制度について先般のヨハネスブルグ・サミットでも「実施計画文書」の中で明記されるところとなった。


●日本における環境影響評価制度の必要性

しかし、こうした手続きは日本には未だ存在していない。NGOの働きかけによって、99年の第3回シアトルWTO後に、環境省での「検討会」がスタートし、また、林野庁貿易対策室では林産物に関する政策研究が実施されているに過ぎず、貿易と投資の自由化に伴う国内外での社会・環境的影響を考慮することなく、貿易・投資協定の交渉が進められているのが現状である。環境基本法(93年11月19日公布)第十九条では、国の施策の策定等に当たっての配慮として、「国は、環境に影響を及ぼすと認められる施策を策定し、及び実施するに当たっては、環境の保全について配慮しなければならない」と定めている。よって、この規定に基づき、貿易自由化協定、投資自由化協定の署名あるいは批准の段階での判断のために、交渉及び協議の段階において、事前に環境影響評価を実施する必要があると考えられる。

(c) 2002 FoE Japan.  All RIghts Reserved.

サイトマップ リンク お問い合せ サポーター募集 English