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荒廃する人工林間伐材の推進|日本の森林認証制度


世界の森林は急速に開発と荒廃が進行しています。とりわけ、熱帯地方や極東ロシアなど、行政の統治機能が弱い地域では違法伐採が大きな問題になっています。国際会議の場でも度々議論に上がるようになっており、欧米を中心に、行政、業界、消費者(NGO)がそれぞれに効果的な対策をとり始めています。

一方、日本をみると、世界で最大級の木材輸入国であるにもかかわらず、木材がどこからきたのか、どのような伐採をされてきたのか、関心を寄せる人はまだまだ少ないのが現状です。

近年は森林への関心の高まりを背景に、国際的に持続可能な森林経営を促進する動きも出てきました。持続的森林経営が行われている森林からの木材であることを、独立した認証機関が森林を精査し認証する森林認証制度は、国際的にはFSCが普及し始めており、各国独自の認証制度も推進されています。

世界の森林にとっては大変歓迎できる動きと言えますが、制度の整備が遅れている日本の林業にとっては新たな脅威となる危険性もあります。海外からの「環境に優しい」森林認証木材が入ってくれば、認証を取っていない国産の木材はますます競争力を失うからです。

日本の森林でもFSC認証を取得する林業経営者が出てきましたが、大部分を占める中小の林業家にとって、認証取得には大きな負担がかかるため、普及するには程遠い状況です。

このような危機感から、日本独自の認証制度が必要との声が高まり、林業・木材業界団体やNGO、学識者を中心に「緑の循環認証会議(SGEC)」が2003年に発足されました。FoE Japanは評議員メンバーとなり、都市と山村の様々な意見を集めて制度づくりに参画し、日本版森林認証制度ができました。

緑の循環認証会議(SGEC)
https://www.sgec-eco.org/


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