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ロシア違法伐採会議閣僚宣言案への要望提出
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ロシアの違法伐採対策国際会議 ENA FLEG準備会合に出席

2005年6月6〜8日、モスクワで開催されたENA FLEG準備会合に出席してきました。

ENA FLEGの概要
ENA FLEGとはEurope & North Asia Forest Law Enforcement and Governance(欧州・北アジアにおける森林法の施行とガバナンス)の略です。ロシアや東欧など旧ソビエト連邦諸国を中心として蔓延する違法伐採問題とそれに関連して生じる違法木材貿易の問題に取り組むための国際的なプロセスです。今年の11月に閣僚会合がサンクトペテルブルグで開催され閣僚宣言と行動計画が合意される予定です。ENA FLEGのステアリング委員会(International Steering Committee)の構成メンバーは、ブルガリア、カナダ、フィンランド、ドイツ、日本、カザフスタン、ポーランド、ロシア、トルコ、英国、米国、EU、世界銀行です。

このENA FLEGプロセスの特徴は、政府や国際機関だけではなくNGOや民間セクターの参加や透明性を確保しようと努力がされていることです(少なくとも現時点までは)。過去の他地域でのFLEGプロセス(東アジア、アフリカ)では、宣言文に市民社会からの意見が十分に反映されず、市民社会からのサポートが得られなかったと言う経験があるためです。

違法伐採問題の解決にはまず的確な問題認識が必要で、 そのためには現場レベルでの独立した情報が欠かせません。また、違法伐採の原因となっている汚職や腐敗に対して独立した監視を行う必要があることからも、NGOの参画は不可欠です。閣僚会合に向けたFLEGプロセスにおいてNGOが十分に参加し合意文書に対して意見をインプットして行くと共に、その後のアクションにおいてもNGOが参加していけるよう確保しなければなりません。

準備会合の概要
今回の会議は閣僚会議に向けて両文書に含まれるべき内容について議論されました。初日は各地域からの報告と地域別(北東アジア、中央アジア、EU、北東ヨーロッパ)に分かれたグループディスカッションが行われ、2日目はテーマ別(情報と透明性、制度・法律・法施行、企業と森林管理、森林ガバナンスと生活)に分かれたグループディスカッションと、既存の取り組みについての報告がありました。これらのディスカッションを通してNGO側からも様々な問題や課題、必要な対策をインプットしました。

>準備会合のアジェンダ(PDF)

FoE Japanの主張
FoE Japanは木材の輸入国としての立場から、環境・社会コストが反映されていない状況で木材貿易の自由化を進めるべきではないとして、以下の4点を初日の全体会合での報告と2つのグループを通して訴えました。

  • 違法木材の輸入を明確に禁止するべき
  • 木材貿易は森林管理のレベルに応じて適切に管理するべきであり、そのために 適切な関税・非関税措置を取ることは認められなければならない
  • 少なくともWTOでの非農産品交渉から林産物は除外されるべき
  • 各国政府は公共調達で合法な木材だけを調達すること

>発表資料(PDF)

準備会合のアウトプット
本会合のアウトプットとしては、二つの文書がまとめられました。一つは閣僚宣言の骨格のドラフト”Structure of the Saint Petersburg Declaration”、もうひとつは行動計画に盛り込まれるべき要素をまとめた”Elements for the ENA-FLEG indicative list of actions”です。どちらもまだ非常にラフな文書ですが、2日間のディスカッションで挙げられた重要な要素が盛り込まれています。3日目はこれらのペーパーについての確認と今後の閣僚会合までのプロセスについての議論がされました。

ひとつ気になることは、2日目の夜にこれらの文書を作成していた政府の作業グループのなかで、ロシアが自ら用意した閣僚宣言の骨子”Concept Note”を出してきて文書に入れるように強く主張、これをめぐる議論が1時間以上も費やされまたことです。最終的にはロシアの文書も併記するという扱いになりましたが、2日間の議論を無駄にしかねないホスト国ロシアのこのような強引な対応には先行きの不安も覚えます。

NGO側としては今後11月の閣僚会合までのプロセスおよびその後のアクションの実施段階において十分な参加と透明性が確保されることなどを求める“NGOステートメント”を発表しました。

>NGOステートメント(PDF)

今後の予定
7月初めにBuilding blocksと呼ばれる閣僚宣言と行動計画のドラフトが事務局の世界銀行から各国政府に対して示される予定ですが、NGOに対しては政府のレビューを受けて作成されるドラフトが8月になってから公開され一ヶ月ほど意見を受け付けるとの予定になっています。その後は、主に事務局が政府の意見を聞きながらドラフトを作成するわけですが、閣僚会合までそのドラフトは公開されないことになっており、どのような変更がされても当日までわからないということになり、NGOとしてはこのプロセスを改善するように求めています。

2005/6/6-8 準備会合 Elements Paper completed
2005/7/8 Building blocks for Declaration & Action Plan
2005/7/22 ISC review of the draft
2005/8/5 New draft Declaration for public review and governments consultative process
2005/9/9 Governments respond with suggestions
2005/10/15 ISC video conf.
2005/11/15 ISC meeting during MCPEFE
2005/11/22-25 閣僚会合(サンクトペテルブルグ)

>世界銀行のENA FLEGのウェブサイト

(中澤健一)

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