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サハリンIIフェ−ズ2プロジェクトに関する環境関連意見交換会 (2004年6月30日 札幌)

日時:2004年6月30日 13:00〜15:00
場所:第二水産ビル 4F会議室

〈EBRD〉
Mark King(Head, FI & Implementation Support, Environment Department)
Jeff Jeter(Senior Environmental Advisor, Environment Department)

〈JBIC〉
藤田豊明(総務部次長、広報室長)、速川征久(資源金融部第二班調査役)、田村佳美(総務部広報室報道班)


<会合の概要>
【JBIC】
・ 今回の会合は透明性と情報公開の確保を特徴とする環境ガイドラインの精神に基づいたもの。この場で様々な意見を聞き、環境審査に役立てたい。
・ 環境審査のベースはEIA 不充分との情報があれば改善を「お願いする」
・ 日本・北海道に影響がないようにするため、JBICが関わる必要がある。

【EBRD】
・ 日本のステークホルダーから意見を聞くことは非常に重要と考える。
・ EIAについては、追加の情報をサハリンエナジー社に求めている。
・ ここであげられたような問題について事業者に対して解決するよう「働きかけている」

【参加者の意見】
(開発に対する意見)
・ サハリン開発はいろいろな問題があるが、日本国民、北海道市民にとって必要。ただし、環境の問題をクリアする必要がある。だから、開発を批判するだけではなく、協力する体制をとらなくてはいけない。(高田、斎藤)
・人間生活を豊かにするために野生生物を犠牲にするべきではない。
・オホーツクの豊かな海を守ってほしい。

・ EIAの信憑性に疑問。特に、野生生物(オオワシ、トド、アザラシなど)への影響について正確な調査が必要。EIAは明らかに環境影響を過小評価している。

(油汚染について)
・ 油汚染の際の影響をはかるためにも、現在の正常な状態での生態系メカニズムを報告書にするべき。(海鳥、コククジラ、海洋資源などについて)
・ ナホトカ号事件のような油流出事故の発生を懸念している。油汚染は経済・文化を破壊するテロである。事故があれば、命がけで回収に行く。
・ サハリンエナジー社には油流出事故の際、船会社に責任を負わせるだけでなく、危機管理体制をとってほしい。

・ 土砂・有害物質の投棄は将来にわたって生態系を崩す。豊かなオホーツクの海を壊さないでほしい。


<会議録>

■JBIC広報室長 藤田:新しいガイドラインは適切な対応と透明性と情報公開の確保が特徴。今回会合を持つことも環境ガイドラインの精神に基づいたもの。さまざまな意見を受け、審査に役立てたいという趣旨。皆さんから意見をお聞きし、環境審査に有効に使いたい。

EBRD King:事業に関するJBICと同様の懸念を持っている。日本のステイクホルダーから意見を聞くことは非常に重要。


■北大名誉教授 小城:海鳥の問題をやっている。海鳥の部分についてSEICのESHIAを見せてもらった。これまでにサハリンを2回ほど船で調査している。非常に特異な地域で、生物の行き来が活発な地域。現在のESHIAには季節的にダイナミックに動く生物環境に関する情報が欠けている。海の生物生産は、汚染のないときに植物プランクトンおよび動物プランクトンの何がキースピーシーズなのか、それぞれがどのように年次変化しているのか、典型的なものが何なのか把握すべき、さもなければ汚染されたときになにがどのような影響を受けるのかが明らかにならない。汚染されたときに点情報ではなく、線情報での情報があるべき。

この地域は、冬に氷が張るが、氷の張り方は生物に非常に大きな影響を与える。氷が解けないときはカレイやひらめが大発生する。氷が早く解けるときはスケトウダラが繁殖する。これらへの影響を適切に把握するために、汚染されていないときの生物生産のベースラインデータを作っていただいたらいいのではないか。そうしないと、汚染されたときの影響を図ることができない。ストーリー性のある報告書にすると説得力が増すのではないか。

この地域は動物の流れが非常に大きい。ツチクジラも日本海に抜け、夏に戻ってくる。春には、ウミスズメ科の鳥も南北に通過して夏に戻ってくる。生物系が非常に豊かなところなのだが、そういったメカニズムがこのESHIAに見えないと説得力がないのでは?

コククジラが100頭、200頭という話があるが、ロシアの研究者などに話を聞いて、植生などの情報も入れるべき。石油で汚染されない前の生物系のモデルを作っていただいてはどうか。

藤田:JBIC,EBRDはEIAをチェックする立場にある。


■エトピリカ 高田:サハリンの開発はいろんな問題はあるが、日本国民、北海道の市民にとって必要な事業。ただし、環境の問題をクリアする必要がある。書類上はすばらしいが、実施に問題があるのではないかと思っている。日本では考えられないような、油を地面においている状況。パイプラインも春になれば、雪解けがひどく、パイプラインのいたるところで破断して、油が原野を汚染している。サハリンエナジーはきちんと対応するといっているが、十分な対応がロシアで取れないことは目に見えている。この地域の環境が悪化することは否定できない。

開発を批判するだけではなく、協力する体制をとらなければいけない。日本側の行政機関は連携してくれないし、サハリンエナジーは対応してくれない。サハリンエナジーに、土砂をいつどんな形で捨てるのか教えてほしいとお願いしてきた。北海道庁もサハリンエナジー社に文書で聞いたところ、この問題についてまったく無視された。4月にサハリンエナジーが札幌で説明会をしたときには、土砂をすでに投棄しているということだった。サハリンエナジーは北海道指導漁連に投棄を謝ったが、監視する枠組みをきちんとあわせて確認したうえで融資を行ってほしい。

JBIC、EBRDがサハリンへの融資をやめても、他の銀行が入ってくるので、北海道の市民としては、規制をかけつつJBICやEBRDに融資をしてもらったほうがいいのではないかと考えている。一部のNGOが過激に反対しようとしているようだが、北海道の市民グループとしてはいい形で事業を支援してほしいと思っている。


■紋別市 小野:紋別での国際シンポジウムの10年間の中心的なテーマは油汚染である。日本は石油がどうしても必要なので、反対はできないが、資源開発と同じぐらいオホーツクの海洋資源を守ることが必要である。ナホトカ号事故のときのロシアの対応と同じことが起こるのではないかと懸念している。海上保安庁はオホーツク沿岸に着くまで10日かかるので十分対応ができるといっているが、私たちの調査は3日でたどり着くことになる。事業に反対するというよりも、協力して対応を考えていく必要がある。油汚染がされた場合には、ひしゃくで油を汲み取って沿岸を守るためのシュミレーションをしている。

網走漁業共同組合 北村:豊かなオホーツク海の恵みを糧として生きている漁業者を代表して話をさせていただく。豊かなオホーツクについてサハリンの開発によってどのような懸念が抱かれているのかについて話をしたい。漁業は自然の再生産力を糧に産業が成り立っている。良好な漁業環境がなければ、生活はできない。今回、2点について特に話をしたい。

先ほど、直接的な生活への被害として7年前のナホトカ号のようなタンカー事故の懸念があげられたが、漁業者は自分の生活を守るため、油の回収に命がけで出て行く。ナホトカ号のときは5名が亡くなった。オホーツクの漁業者は命がけで回収に動く。漁業に対する地域の経済的な重みは大きい。ナホトカのような事故になれば、地域の経済も文化もなくなり、命もなくなる、これはテロである。これくらい地元の人は心配している。

泥や有害物質を投棄しているそうですね。これは長い将来にわたって生態系を崩す。私たちは今、豊かなオホーツクで幸せな生活、豊かな生活を送っている。この生活を次世代に伝えていかなければならない。銀行の方に言いたい。事故は必ず起こるという気持ちでかかってほしい。北海油田にも行ってきた。油流出事故への対応については、EBRDにおられる日本人の方にもぜひ参加していただきたい。同じ日本人であれば話がしやすいので、日本人がかかわれるようにしてほしい。

石油開発をするなとはいわない。私たちの生活を壊さないでください。オホーツクの豊かな海を守ってほしい。人に迷惑をかけるようなことをしないでほしい。

藤田:EBRDはロンドンにある国際金融機関。日本政府もEBRDに出資をしている。日本の代表者が理事として常駐しているので、理事室にコンタクトをしてほしい。この事業については国際協力銀行もかかわっているので、国際協力銀行に聞いていただければ、知っていることはお伝えしたい。


■北海道ラプターリサーチ 斉藤(獣医師):今日は科学者として出席している。現在、サハリンにおいて過去4年間、オオワシの調査をしてきた。これは、科学的調査であるため、発言に関しては非常に慎重に行っている。オオワシは、種の保存法、絶滅の危機に瀕した種を守る法律。文化財保護法、日本版レッドデータブックなどの国内法で守られている。日露渡り鳥条約でも守られている。また、オオワシ、オジロワシの保護増殖事業に着手した。サハリンエナジー社のEIAのデータは私の行ってきた科学的調査と大きく異なる。このようなEIAをもとに精査をすることの問題点を指摘したい。

現存する自然環境の項目にピルトゥン湾では5つがい、チャイボ湾では5つがいとの記述がある。このようなEIAは一番最初に正確性を持たなければならず、特に絶滅の危機に瀕している種に関しては、正確でなければならない。2003年チャイボ湾の調査では、15つがい、EIA記載数の6倍から3倍の繁殖をしている。繁殖に関与していない成鳥もいるし、若い幼鳥は繁殖にかかわっていないため、実際にはさらに多く生息しているはずである。

またEIAにおいてオオワシへのインパクトについては書かれていない。私が考える影響は大きく分けて2つある。ひとつは開発そのものにより営巣地が奪われてしまうこと。パイプラインのルート上などに営巣地がある場合。もうひとつは、繁殖中に工事を行い繁殖を妨害すること。日本の法律では、繁殖中に工事を行うことは禁じられている。

これと別に、油事故による影響が考えられる。オオワシは、えさを湾の魚に頼っている。湾が汚染されれば、水生生物だけでなく、オオワシを含む貴重な野生生物が破滅的に影響を受けることになる。がこれについてEIAには書かれていない。サハリンエナジー社の姿勢はEIAに書かれていることに裏打ちされている。オオワシという最も重要な種に関しても適切な調査が行われていない、きわめて影響を過小評価をしているとしか思えない。

先日、サハリンエナジー社による公聴会が開かれた。このやりとりの中でサハリンエナジー社は現在のEIAが完全ではないと発言した。しかし、これをもとにロシア政府から許可をもらっている。(EIAに記載がある)5つがいは工事地域から500m以内にあった巣であるという説明があった。もう一度同じ質問をしたところ、影響のある巣を記載したものだという話があった。影響があるとは誰が決めたのか。だが、この記載があるのは、「現存する自然環境」の項目である。これらの説明は、すべてつじつまあわせにしか思えない。

開発そのものを最初から否定しているわけではない。ただ、貴重な野生生物を人間生活を豊かにするための犠牲にするべきではない。正確に状況を把握した上で、対策を検討することが正しいやり方ではないかと思う。サハリンエナジー社は私に個別に連絡を取ってきている。しかし、パイプラインを曲げた先に別の種が影響を受ける可能性もある。私としては、現状を把握するためにまず立ち止まること、そして、その他の科学者も納得するようなきちっとした体制を、オープンな場で調査、討論を実施して、現存する自然環境に対して、影響のない、きわめて少ない開発を考えていく必要がある。このまま突き進めば取り返しのつかないことになると考えている。科学者として発言させていただいた。


■トドワーキング・グループ 渡辺:海の動物の研究をしている。オオワシ以外の動物の例を話したい。EIAに記載されているデータは不正確であり、これをもとに審査を行うのは限りなく危険であるという認識がある。調査は、希少種に絞っての調査が必要であると思う。また、生態系を代表するような類を調査する。キキャク類であれば、トドは国際的に数が減っており、西側では65%のトドが減少している。重要な個体群として調査が行われているが、EIAではこれについてほとんどの調査がされていない。イオニー島、チュレニー島が繁殖地として重要だが、調査自体が繁殖地はもちろん、どこでえさを取っているのかという調査が行われていない。アニバ湾で6頭のトドがいたという記載があるが、その数字がどのような状況のもとでの数字なのかはわからない。

また、チャイボやピルトゥンで多くのアザラシを観察している。餌場など種がどのようにその地が利用しているのかについて明らかにしなければ、種への影響はわからない。

コククジラの調査の合間にアザラシも見たという記載の仕方。沿岸での定着性が大きいアザラシでは船だけではなく、飛行機による調査が必要。不適切な調査方法で策定されたEIAをもとに、審査を行っていいものかと考えている。サハリンエナジー社はEIAが完全でないといっているのに、これでロシア政府の承認が出されている。これは問題ではないか?

King:現地でアザラシの調査をしたのか?

渡辺:オオワシの調査をしながら、個体の確認をできる範囲で行った。サハリンエナジー社は過去のデータも活用していない。1970年代の文献を参照しているが、これは古すぎる。このEIAで環境の審査を行っていいのか、ということについて忠告を行いたい。


■NPO推進オホーツクプラットホーム 谷村:プラットホームは北見、網走の市民NGO の集まり。網走で植林などの活動を行っている。プラットホームでは、オホーツク海が油事故によって大変な被害が起こることを懸念している。オホーツクの漁業資源だけでなく、文化も崩壊されるのではないかと考えている。風評被害を気にしている。美しい、おいしいイメージが一瞬にして崩されてしまうのではないかということを懸念している。一点、お願いをしたい。タンカー事故の責任は船会社にあって、サハリンエナジー社は責任がないということを聞いている。サハリンエナジー社にはタンカー事故も含めて危機管理体制をとっていただきたい。聞くところによると、ナホトカ号の事故を引き起こした船会社が輸送を行っていると聞いている。事故が起きたときに、どのような体制がとれるかを市民に対して明確にしてもらいたい。それを確認したうえで、銀行には融資を行っていただきたい。私は、ナホトカ号の事故の時には2週間、油すくいをしてきた。あそこの美しい海が油で汚染されているのを見た。風評被害も起きていた。まず起きないようにし、もし起こったときには十分な対策を検討してほしい。その上で、融資を検討してほしい。

藤田:国土交通省や海上保安庁にも伝えてきている。連絡体制もできる限りのことはしてきている。融資を検討する際にも考慮に入れている。進展があれば説明したい。


■北海道研究センター 坂本:サハリンで住民の意見聴取など社会全体の調査を行った。開発絶対反対という立場ではなかった。どちらも重要であるという対応であった。開発側の都合のよい情報だけ流しているのではないかという話が出ていた。

プリゴドノエのアニバ湾での土砂投棄は、特級から一級海域に変更されないままに投棄が進んでしまった。情報公開がいい加減ではないかと考える。ロシアでの組織改革のあと、天然資源省からどこが管轄しているのかという疑問がある。環境ガイドラインで情報公開や透明性を確保しうるという話だったが、開発機関がどこまでその辺りを徹底しているのか。情報公開について銀行としてどのように対応しているのか、お話を伺いたい。

藤田:国際協力銀行は環境ガイドラインに基づいて、本事業だけでなく、すべてのプロジェクトの環境影響について審査をすることになっている。JBICは事業主体ではなく、融資をする立場なので、プロジェクトのもつ環境影響について審査のベースになるものはEIAである。EIAが不十分であるという意見がなければ、EIAを審査して融資を決めてしまう可能性が非常に大きい。環境ガイドラインにおいては、EIAをベースにするが、さまざまな人から意見を聞き、EIAに誤りや不十分な点があれば、その内容につき、事業主体に確認させていただくことになる。内容が事実であれば、JBICは事前に防ぐ対策をプロジェクトの中で考えてほしい、ということをお願いすることになる。

透明性、情報公開については、融資を決定する前にプロジェクトにかかる環境影響をEIAをもとに考えている状況について公開している。カテゴリー分類をして入手したEIAを情報公開する。その上で貸付契約をすることになっている。サハリン事業はカテゴリーAとして公開している。油流出の問題についても話を聞いている。プロジェクト実施主体に対策がどうなのか確認させてもらっている。情報公開や透明性は銀行として意思決定を行うまでのプロセスを公開するという方法をとっている。特殊法人は情報公開法が課せられている。法律に基づいて情報公開をしている。民間企業の情報公開は民間の事業活動についての情報公開についての規制はないと承知している。情報公開は株式会社であれば株式の公開に伴う公開の義務のみ。公開のやり方は民間企業にゆだねられているという理解。JBICからお願いして、きちんとやってくださいという話をすることになる。

融資をしなくても、プロジェクトが開発されていくという事実は見なければならない。環境の影響がないようにしてほしいとお願いする。できる限りのことをお願いしていくという方法。プロジェクトの環境影響をなくし、最小化することが必要。貸付をしていく中で、貸付を止めた上で対応を考えてもらうことも。

EBRD Jeff:基本的なことはJBICと同じだが、いくつか追加の説明をしたい。環境、社会健康影響調査報告書はロシア政府の許可が出た報告書ではない。承認された上で、追加の情報をサハリンエナジー社に求めた。追加的な情報は、ここであげられた懸念と重なっている。事業者とこれらの問題を解決させていくために働きかけをしている。このプロセスの目的は、ここであげられた疑問に答える資料を出すように求めること。ここであげられた懸念は問題解決に統合されていくことになる。資料がこれらの問題に対応する形でまとまったと判断した時点で、最短で60日間公開されることになる。この時点で、再度皆さんからの意見をいただくことになる。ここで新たな問題が出されれば、サハリンエナジーに対して対応するように求める。その後、適切な対応を確認したうえで、事業を理事会で承認することになる。融資を決定することになれば、環境社会アクションプランで明らかにされた対応について、きちんと事業者が行うように契約を結び、働きかけを行う。

藤田:これまでの意見の整理だが、1)事業における対応策の実効性の問題(土砂投棄など)。2)油事故に対する対策をきちんと行ってほしい。3)オオワシや希少生物が開発の犠牲なってはいけない(オオワシ、トド、アザラシ)。


■北海道漁業環境保全本部 八戸:銀行の姿勢の違いを確認したい。EBRDからは事業者に指示をしていくという話、国際協力銀行はお願いという意味がわからない。私たちは銀行から厳しい査定をされている。ガイドラインはすばらしいものなのかもしれないが、評価するのは銀行である。ガイドラインと評価が漠然としてわからない。銀行が評価するのであれば、もう一度その姿勢についても確認したい。

藤田:融資の要請を受けているが、貸し付けた銀行、という形にはなっていない。今回は、プロジェクトについては、わが国として環境の影響が、北海道に影響がないようにしてもらう必要がある。JBICがかかわらないと、日本の声を届けることができない。ほかの銀行から借りるということになると、この枠組みが崩れてしまう。この枠組みを維持していきたい。日本に影響がないようにしていく必要がある。プロジェクトにかかわる必要があるのではないかと思っている。支持をするということになったときに、こどもがお母さんのいうことを聞かなくなっては困る。立場としてはお願いして改善してもらう必要がある。 環境評価は銀行が評価をしていく。銀行の職員が評価をしていく。できる限りのことはしていく。評価結果は公表される。この内容について質問があれば、教えてほしい。融資決定後においても対応していきたい。


■北海道新聞情報研究所:環境調査のときにロシアの投棄とタンカーの事故、パイプラインの問題が大きいという指摘を受けた。800kmのパイプラインが作られている最中。サハリンエナジーはパイプラインを地下に埋めて、川を渡るところだけ上を通る。サハリンでは多くの地震があり、パイプラインによる石油漏れがすぐ監視できず、問題が懸念されている。アラスカではパイプラインを見える状態にしたほうがいいのではという意見がある。地震対策にもこの方がよいのではないかといわれている。


■小城:FAOでは漁業を行う各国に対して、国際行動計画が出されている。とり、さめ、漁業資源はデータを出し、保護動物をまもり、国内法に改定し、各国が対応することになっている。ロシアでどのような対応になっているのか知っているか。漁業によって混獲がある国は、各国で対応を求められることになっているが、ロシアはどのような対応を行っているのか。このような貴重種の問題はグローバルな視点で取り組んでいく必要があるのでは。

高田:石油事故対策について国際入札にかけている。

King:EBRDはTA(技術協力ファンド)を日本政府と一緒にサハリン地域の油汚染対策プランを策定することになっている。これのコンサルタントの入札をしている。

高田:油流出の経験のあるところを雇ってほしいし、地元の漁業関係者とのコンサルテーションなども行ってほしい。

King:当然、技術のあるコンサルタントを雇用する。ToRにはステイクホルダーの関与が入っている。ご要望を反映したものにしたい。

藤田:何かあれば、直接JBICに連絡していただいてもいいし、私に連絡していただいてもいい。サハリンエナジーにはいただいた意見をもとに問題を伝えていきたい。

King:直接ご意見をいただいたことは大変有益だった。

以上

(文責:FoE Japan)

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