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サハリンU サハリンエネジー社-NGO会合記録(東京)
サハリンU サハリンエナジー社(SEIC)-NGO会合記録(東京)


日時:2003年9月24日(水)
時間:午後7時5分〜午後9時50分
場所:FoE事務所1階会議室
参加者:
SEIC側 ジョン・ワードロップ(油流出対応計画マネージャー)
    ジェームズ・ロビンソン(環境マネージャー)
    ジェリー・マシューズ(渉外マネージャー)     成瀬 正美(広報渉外 アジア太平洋地域担当)
NGO側  岡崎時春、神崎尚美、波多江秀枝(FoE Japan)
    濱本慶絵(FoEボランティア)
    竹下信雄(雁を保護する会)
    舟橋直子(IFAW)
    沢野伸浩(星稜女子短期大学)
オブザーバー 水野(加藤修一議員秘書)
言語:英語−日本語(通訳付)


●録音および記録について

SEIC:
・ このようなミーティングは、今後も持つ予定。
・ 記録はお互い確認したものを公開する。
・ 録音すると慎重にならざるを得ない。率直に話し合うために、メモの形で記録を残し、それを互いに合意する方がよい。
・ 互いに信頼を築き、建設的な議論していくためには話し合いを続けていかなくてはならない。メディアのオブザーブを拒否したのは、オープンな話し合いをするため。
・ 協議の本来の目的である、取り組むべき問題への注意がそがれる。トランスクリプトを取り部分的に抜粋した場合、真意が伝わらず誤解(Misunderstanding)を招くことがある。
・ 建設的な議論をする上でのゴールデンルールは録音をしないことだ。チャタムハウスルールで会合を持ちたい。
・ 今回は録音なしで、問題があれば次回は録音すればよいのでは。

NGO:
・ この会合で得た情報を、この会議に参加していない多くの人と共有するために、日本語で記録を残したい。こちらで作るので成瀬さんに確認してもらいたい。
・ 話し合ったこと、発言の事実関係を確認するために録音したい。記録は、書き起こす形ではなくメモにして出すのはどうか。記録は一方的に出さない。
・ 誤解(Misunderstanding)が生じるようであれば、むしろ録音を残し後に確認できる方が良い。オフレコにしたい部分はそう言ってもらえばよい。
・ 会合はクローズで行われるべきでなく、透明性と説明責任が確保されるべき。
・ SEICがこれまで、面談の中で約束したことを守らず(レターの回答を出さないなど)、きちんと対応しなかったことが原因で、より厳格に記録を残す必要を感じている。この点理解していただきたい。
・ 要望書やレターへの回答を依然として要求する。

⇒約1時間の論議のあと、今回の会合に関しては録音せず、NGO側で作成したメモをSEICで確認後、公開することとする。

●札幌の会合について

SEIC:
・ 建設的で前向きだった。北海道庁他関係者また齋藤氏や渡邉氏に会う良い機会だった。誤解もいくつか解くことができ、実際に何が問題か明確化できた。
・ (下記の道庁からの指摘について)その通りだと申し上げた。

NGO:
・ 満足のいくものでなかったと聞いている。
・ 道庁は、地方公共団体が説明を聞くことで、道民が納得するものではないと伝えたはず。

● 野生生物について

SEIC:
・ 通信のみで問題を明確にするのは不可能である。
・ マストロフ教授、齋藤氏の数を重視するアプローチとSEICのアプローチは違うもの。
・ マストロフ教授とは、2003年〜2005年の三年間の同氏の調査活動を支援する契約をした。齋藤氏も含めて専門家全員がデータを持ち寄り、解決を見出していく方向にしたい。マストロフ教授には、軽減措置の作成に協力してもらう。
・ 今後はマストロフ教授、齋藤氏、ジーコフ博士ら専門家を含め作業を進めていきたい。
・ つがい数の相違は、情報に基づく誤解がある。調査による情報は正確だったが、調査結果全てがEIAに記載されている訳ではない。
・ 今年12月に2003年までの調査の全てのデータを反映したEIA アデンダム(補遺版)を公表予定。(追加調査および沿岸域調査のものが最新版に反映される予定)
・ 調査の目的は沿岸の脆弱性を調べることであった。つがい数のような細かい数字よりも、そこにどの種が生息しているということ自体が重要。
・ ベースライン調査を1998年に行い、追加調査を2002年、2003年に行った。
・ 中身の解釈を違うように取られている。
・ 2000年の沿岸域の調査で、オオワシは33の巣がチャイボ地域で確認されている。
・ 事業計画はベースライン調査をもとに作成されている。我々の事業は、EIAに記載されたデータのみによって遂行されているわけではなく、全ての調査の結果として得られたデータに基づいて遂行されている。 EIAの中のデータだけでは全ての絵は見えない。そこに誤解の生じる要因がある。
・ 調査は2種類。ベースライン調査を行い、パイプラインの建設などで特定できる影響を見て、軽減策を打ち立てること。沿岸の脆弱性調査を行い、石油流出発生時の対応策を立てること。
・ 建設活動の影響を受ける可能性があるのは、パイプライン敷設用地内のわずか6つの巣であるが、一方脆弱性の面で見れば、例えばラグーン周辺に沢山の鳥類が生息するという事実がある。 この二つの要素は、まったく別の要素であり、混同してはならない。
・ 専門家による技術的な会合をおこなった上で、またこのような会合を行いたい。フォローアップしたい。

NGO:
・ 専門家がデータを持ち寄る以前に、SEICのデータを明らかにし、検証すべきではないか。
・ 2003年版に新たに情報が盛り込まれたとしても、既に事業が進んでいるのでは意味がない。
・ 現在のEIAの信憑性が疑われる。事実、チャイボ5、ピルトゥン5としか書いていない。
・ 追加調査の前に、根本的な問題をはっきりさせる必要がある。
・ EIAの信憑性について話をしていたが、いつのまにか追加調査、軽減措置の話になっている。
・ 専門家会合については、その透明性、プロセス、結果が事業に生かされることが重要でそれがあって建設的議論が可能。

● 油流出対応計画について

SEIC:
・ 技術的な話をしたいが、このような枠組みでいいのか疑問。専門家同士の会合を持ちたい。
・ 油流出に関しては、現在あらゆる作業の見直し中。実際の状況に即した形で運用面を見直している。
・ 今年、演習を2回行った。一回目は、ロシア非常事態省、二回目は運輸省と国防省の合同演習。
・ この演習により、機材運搬面の問題点も明らかになった。(輸送機をロシアがみとめないなど)
・ 国境を越えての対応策は、できることが限られているが、今後1年間を費やし円滑に進むようにしていく。
・ 分散剤と損害に対する補償について、政府関係者とワークショップやセミナーを行う。
・ 昨年11月に州政府7部局と話し合いをし、特に分散剤の話をした。
・ 湿地、河川、ラグーンにおいて分散剤は使用しない。
・ グレーゾーンでの分散剤の使用は、ガイドラインを設け、Decision Treeを作る。
・ 全ての機器の監査、検査を行っており、今後必要な機器も洗い出している。
・ 今後2年間で大小58のプログラムを行う。
・ エクソンと共同での管理方法の構築。
・ 2002年9月時点のOSRPは情報・概念を与えるもの。これから出るものは、構造として違うものである。現在作成中のものは具体的な運用の側面を見ている。
・ 近隣国への要請については、問題を認識。日本、韓国の対応能力を調査する。
・ 地域間の流出油対応に関しては、NOWPAPの中での対応が示されると期待。
・ ESIマップ作成の為の調査は1998年より開始。第2期工事の始動に合わせ更新した。

NGO:
・ (専門家会合について)客観的に見る者がいない中での会合は、透明性とは相反するやりかたをしようとしている。
・ 日本では特に分散剤の使用への懸念は大きい。現在手元にある計画(2002年9月OSRP)では、川や淡水域も分散剤の使用がベースになっているところは問題。
・ 大規模な油流出時に日本への要請を求めず、シンガポールへ要請している。近隣国に直接的な対応を求める必要がある。
・ 計画を策定する段階から多くのステイクホルダーの参加のプロセスが重要である。
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