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最新パイプライン写真モニタリングレポート           
 

2008年6月11日

2008年5月30日〜6月1日にサハリン環境ウォッチ、Pacific EnvironmentとFoE Japanが共同で行った、サハリン2パイプライン周辺のモニタリングの写真レポー トです。雪解けによって、一年で最も地盤の緩くなるこの時期、土壌浸食、土砂 滑り、そして、河川への土壌流入が多く観察されました。パイプライン敷設工事 後、全く、あるいは適切に侵食防止や植林などの措置が施されていない箇所が多 くありました。

モニタリングレポートはこちらから

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表紙(P.1)
サハリンIIプロジェクト:石油・ガスパイプラインプロジェクト
サハリン地域写真のDolinsky、Makarovsky、およびNogliksky地区
実状調査団からの調査レポート (2008年5月30日〜6月1日)

イントロダクション:
2008年5月28日から6月2日まで、サハリン環境ウォッチ、FoE JapanとPacific Environmentの代表はサハリンII石油・ガスプロジェクトのパイプラインの敷設地に沿った実状調査を行いました。調査中、これら団体は、公的又は民間銀行方針、国際的慣習、およびロシア法の重大な違反を記録しました。 この写真レポートはこれら違反の可視的証拠を提供します。この実状調査の間に得られた証拠はプロジェクト事業者(サハリンエナジー社)によるパイプラインルートが無事に次工事により修復されるという主張を反証しています。

実状調査団は、失われた又は失敗した浸食対策装置、再開墾対策、山腹の上や河川敷の大規模な浸食と土砂崩れなどの例を多数発見しました。

また、実状調査団は、契約者が問題を解決するためにパイプライン完成区間の多くを掘り起こしていることを発見しました。この問題の情報は公表されていません。 これらパイプライン区間の修復は、非常にゆっくり進行し、さらに遅延も起こっており、実質的かつ追加的に環境破壊を引き起こしています。 いくつかの領域では、敷設地の埋立部分が破壊されています。

レポートに記載されている場所はパイプラインの終点から始まり出発点へと、南から北まで記載されています。パイプライン(KP--パイプラインのキロメーター)に沿った場所は減少値で記載されています。

P.2
KP 445.6。Duet川にパイプライン通路から泥が流入。

P.3
KP 445.6。パイプライン通路の泥流が小川(Duet川の支流)に入る領域。 排水講が全くありません。車両は川を直接横切ります。

P.4
KP 445.6。小川の左岸における地滑りは川底に届きました。

P.5
KP 418.7。遮断バルブ(左)の北、Travyanaya川の下流の傾斜。 パイプライン工事は2年以上前に終了し、再開墾対策が採用されました。(傾斜、スロープブレーカー、草植付の安定化)。 それらのすべての努力にもかかわらず、浸食はパイプライン通路(パイプラインの敷設地の右側)の上の傾斜に沿って起こっています。

P.6
KP 418.7。Travyanaya川の近くの下流の傾斜。 再開墾対策が失敗した傾斜の先端での浸食。 植えられた草の跡が全くなく、表土はパイプライン通路に沿って取り替えられていませんでした。表土の不在は急傾斜上の草の回復を妨げています。

P.7
KP 403.1。小川--Rudnaya川の右の支流。活発な浸食が傾斜にあり、上部(右側)で起きた地滑りがパイプライン敷設地を越えて山林に影響を与えています。 表土が無く、スロープブレーカーは設置されていません。草も植えられていません。

P.8
KP 403.1。小川--Rudnaya川の右の支流。 シルトフェンスは機能していません。 泥が水中に入っています。

P.9
KP 403.1。小川--Rudnaya川の右の支流。 右岸に深い浸食溝。 浸食防止・制御策が皆無です。

P.10
KP 402.5。Rudnaya川。 深い浸食溝が左岸にあります。 浸食防止・制御策が皆無です。 スロープ上の黒点は地下水の浸出です。 その出現は一時的又は永続的な侵食対策が行われる必要性を示しています。 泥流はシルトフェンスの数箇所を破損しました。

P.11 
KP 400.9。小川―Vostochnaya川の左の支流。 深い浸食溝が右岸にあります。 侵食対策スロープブレーカーは失敗しました。 表土は敷設地スロープに戻されず、草を植える試みも失敗し、小川に堆砂をもたらしました。

P.12
KP 390。傾斜上に深い浸食溝があります。 浸食防止・制御対策が全くありません。 ここのパイプライン通路は深く切り込まれており、多くの地面が掘削され、取り除かれました。結果、パイプライン敷設地の縁に沿って傾斜の形成を招きました。 活発な地滑りが起きています。木々は崩れ落ちています。

P.13
KP 387.2。小川―Lazovaya川の左の支流。 右岸に深い浸食溝。 スロープブレーカーは失敗しました。 表土は敷設地の傾斜に戻されていません。

P.14
KP 386.4。小川―Lazovaya川の左の支流。 右岸に非常に深い浸食溝。 スロープブレーカー、表土、草は不在。 シルトフェンスは、小川への泥の流入を防ぐことができません。

P.15
KP 384.7。Zagrobka川。 スロープブレーカーは一般に、よく機能していますが、、表土は戻されておらず、植えられた草(パイプライン路の縁近くの傾斜は除く)は最近建設された道路によって完全に破壊されました。 パイプラインのこの区間は完成したとされていますが、不十分な計画によって新しい道路が建設されています。

P.16 
KP 384.7。Zagrobka川。 道路工事からの土砂は、シルトフェンスを破壊して河流に入っています。

P.17
KP 384.7。Zagrobka川。パイプライン敷設地沿いの傾斜安定化対策は失敗しました。

P.18
KP 381.9。小川。Lazovaya川の左の支流。 浸食防止・制御対策がありません。 2つの浸食溝からの堆積物が直接小川に流入します。 道路の端に沿った新しい排水路は、3番目の侵食講となり、雨が降る間、堆積物を小川から遠ざけるために設置されたものです。

P.19
KP 364.2。Varvarka川の流域。 地滑りによる2箇所の穴は、この位置の石油パイプラインを脅かしています。

P.20
KP 364.2。Varvarka川の流域。石油パイプラインを脅かす地滑りゾーン。穴の壁の黒点は地下水の浸出であり、将来確実に地滑りが起きることを示しています。

P.21
KP 364.2。Varvarka川の流域。 大規模な地滑りがパイプライン通路に沿って起こりました。 多数の木々がこれらの地滑りによって倒されました。

P.22
KP 362.5。Varvarka川谷の概観。 青線(囲み)は古く、大規模な地滑りのゾーンを示しています。 パイプライン通路は現在、このゾーンの下位部に敷設されており、地域全体の地滑りの危険性を大いに増加させています。 川に沿って一部建築されているワイヤーで包まれた堤(蛇籠)が夏の激しい降雨の間、地滑りを防ぐ可能性は低いです。 この場所での懸念は地滑りが、開発中に石油パイプラインを破壊するかもしれないということです。

P.23
KP 362.5。Varvarka川。 パイプライン通路は川谷の底に沿っています。 2つの青い矢印は主要な古い地滑りの方向を示しています。 地滑りは埋設されているパイプラインを脅かします。

P.24
KP 362.5。Varvarka川。蛇籠は去年の秋に建設されました。 しかしながら、建設車両のために隙間が残されました。 車両の交通は重大な水質汚染や地面変形を引き起こしています。

P.25
KP 362.5。Varvarka川。 浸食している土はこの隙間を通して絶えず川の中に流れていきます。

P.26
KP 361.4。Varvarka川とSosnovka川の両流域の間の通路。 深い浸食溝があり、侵食対策がありません。

P.27
KP 348.7。Krinka川(左の河川)。上部スロープで地下水漏出があるため、左岸における泥流は継続的です。最近設置されたシルトフェンスは水が溢れている地面に埋まっています。

P.28
KP 348.7。Krinka川(左の河川)。 傾斜上の地下水漏出のゾーン。 (この場所での4年間に渡る継続的建設の後)、何らかの形式で排出講を設置して、傾斜の下を流れる地下水流をそらす初めての試み。

P.29
KP 102.0。(Nogliki地区)Bolshaya Veni川の右の支流近く。 パイプラインに沿った道路を埋めている泥流区域の概観。 泥流、地滑り、浸食の防止策は全く取られていません。

P.30
KP 102.0。(Nogliki地区)Bolshaya Veni川の右の支流近く。 泥はパイプライン敷設地から森林に流入しています。

P.31
KP 102.0。(Nogliki地区)Bolshaya Veni川の右の支流近く。 森林(パイプライン敷設地からおよそ50m)は泥に浸かっています。

P.32
KP 102.0。(Nogliki地区)Bolshaya Veni川の右の支流近く。 泥に浸かっている森林から見える大規模な泥流箇所。

P.33
KP 17.0。(Nogliki地区)Hoyambusibin川の上流。 パイプライン敷設地と放置されたアクセス道路の概観。 最前面には、アクセス道路上の広く深い侵食が見える。

P.34
KP 17.0。(Nogliki地区)Hoyambusibin川の上流。 パイプライン敷設地の反対側から見た、パイプライン区域と放置されたアクセス道路の概観。 パイプラインが既にっ敷設された後に、アクセス道路に盛土ができました。

P.35
KP 17.0。(Nogliki地区)Hoyambusibin川の上流。 浸食したアクセス道路から流れてきた堆積物に浸かった河川の概観。

P.36
KP 17.0。(Nogliki地区)Hoyambusibin川の上流。 浸食したアクセス道路から流れてきた堆積物に完全に浸かった河川の概観。 効果がないシルトフェンスが最前面に見えます。

P.37
KP 360.3。Sosnovka川の流域。 試験後、最近掘削されたパイプラインの4区間は様々な問題を示しています。

P.38
KP 360.3。Sosnovka川の流域。 典型的な例。 この区間(のパイプライン)は堀に敷かれ、埋められましたが、試験中に発見された表面の変形のために掘り起こされました。 問題の原因は大きく鋭い石でした。



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